地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

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【読書記録】『10年で激変する!公務員の未来予想図』

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2018年10月18日に、学陽書房から『10年で激変する!公務員の未来予想図』が出版されました。
奈良県生駒市長の小紫雅史さんが、この先の公務員の未来として起こるであろう未来のことや考え方が、わかりやすくまとめられています。

「地方公務員も終身雇用の時代が終わる」という考え方は、ありえない話ではなく現実的な話だと、地方公務員のみなさんは自覚をお持ちでしょうか?
以下は、本書の冒頭にも書かれている内容です。

オックスフォード大学等の研究結果では、AI(人工知能)の発展により、将来なくなる可能性のある職業として、行政事務員(国・県市町村)が例示されています。
(引用:本書「はじめに」より抜粋)

名だたる世界的な大学や研究機関においても、行政事務員の仕事は、将来的になくなる可能性があると提言されています。
そのため、これからの時代は、地方公務員も安定しているとは言えません。
本書には、このような未来が訪れた時に、地方公務員として生き残るための術などが書かれており、私自身も多くの気付きをいただきました。

では、本書ではどのようなことが書かれているのでしょうか?
今回は、『10年で激変する!公務員の未来予想図』の感想について、ご紹介します。

本書の概要と感想!

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10年で激変する!公務員の未来予想図』(著者:小紫 雅史 氏)
2018年10月18日発売

小紫 雅史(こむらさき まさし)
奈良県生駒市長。1997年、一橋大学法学部を卒業し、環境庁(現・環境省)に入庁。ハイブリッド自動車の税制優遇、(株)ローソン等との環境自主協定の締結などに携わる。 米国のシラキュース大学マックスウェル行政大学院に留学し、2003年に、行政経営学修士号MPA)、教養学修士号(MA)を取得。 帰国後、「NPO法人プロジェクトK」「環境省を変える若手職員の会」を立ち上げ、官邸に霞が関改革の提言を提出するなど、公務員制度改革に一石を投じる。 2007年2月から3年間ワシントンDCの日本国大使館に勤務。 2011年8月、全国公募による371名の候補者の中から生駒市副市長に就任。 2015年4月、生駒市長に就任し、現在に至る。 生駒市では、環境モデル都市への認定、採用制度改革や地域に飛び出す副業制度の実施、自治体電力会社の設立、先進的な受動喫煙防止施策の推進等、数々の実績を上げる一方、市民と行政がともに汗をかいて進める「自治体3.0」のまちづくりを提唱し、全国に先駆けて実践しており、各種メディアへの出演・連載や講演も多数。 著書に『さっと帰って仕事もできる!残業ゼロの公務員はここが違う!』(学陽書房)、『霞が関から日本を変える』(マイナビ新書:共著)などがある。

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本書に書いていること!

まずは目次を確認してみましょう。

第1章:公務員の仕事の常識が変わる!
第2章:公務員試験はなくなり、公務員の副業が当たり前になる
第3章:自治体は経営だ!稼ぐ自治体が台頭する
第4章:すべての自治体に国際化対応が求められる!
第5章:新しい時代の公務員として生き残るために

本書は、「自治体」と「公務員」という2つの観点から、これからの公務員の未来予想図を示した1冊です。
人口減少や少子高齢化が進む社会で「地方創生」と言われ続けている時代において、これから訪れる新しい時代で、どのようにして公務員として生き残っていくべきかが、丁寧にまとめられています。

また、公務員として生き残る方法だけでなく、これからの未来に起こりうることもまとめられています。
公務員の仕事の消滅や公務員の副業が当たり前になる、稼ぐ自治体が台頭する、全ての自治体に国際化対応が求められるなど、どれも現実として起こり得るものです。
そのため、多くの地方公務員のみなさんには、今の時代だからこそ手にとってもらいたい1冊です。

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本書を読んだ私の感想!

本書を読んだ私の感想は、「10年後をきちんと見据えた動きをしよう」でした。

この先の未来、人工知能やロボットの進化により仕事が減るため、地方公務員数が減る動きが出てくるかもしれません。
また、現在行っている行政サービスは、どんどん民間企業が担っていくのかもしれません。
このような日々変化が生じている不確定な時代においては、私たちも「自分だからこそできること」を追求していかなければならないと、考えさせられました。

また、そもそも論として「10年後は、庁舎や公用車は必要なのか?」という未来を真剣に考えても良いでしょう。
オンライン会議や様々なデジタルサービスの導入加速により、地方公務員も決まった庁舎で仕事をしなくなる日が来ることも考えられます。
「今」や「過去」を基準に照らし合わせて物事を考えるのではなく、「未来」を見据えて働くことの重要さに気付かせてもらうことができました。

ぜひみなさんも本書をきっかけに、未来の自治体・公務員について、考えてみてください。

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私が本書で特に考えさせられた3つの内容とは?

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本書は、「自治体」と「公務員」という2つの観点から、これからの公務員の未来予想図が示されていました。
どの内容も考えさせられるものばかりでしたが、今回は、3つの内容に絞ってご紹介します。

公務員の仕事の常識が変わる!

まずは、公務員の仕事の常識が変わることです。
この内容は、主に第1章に書かれている内容です。

人工知能やロボットの進化により、地方公務員の仕事はなくなっていく可能性が高いです。
今一番わかりやすい事例として、RPAなどの導入があげられるでしょう。

また、視野を「世界」に広げると、行政サービスや業務のデジタル化が進んでいます。
特に、エストニア電子政府は、世界でもトップレベルで有名です。
日本でも、電子決済やクラウドサービスの普及などが進んできているため、今の「紙文化」という常識も、少しずつなくなってくると考えられます。

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また、地方公務員にとっては一般的な「終身雇用」や「年功序列」という風習も、将来的にはなくなると言われています。

そもそも、地方自治体の財政状況が好転することは、今後ほとんどないでしょう。
そのような状況の中で、どれだけの人件費を使うことができるのでしょうか?
人件費だけ「前年踏襲の予算の枠組み」という考えは、今後通用しなくなると想定しています。

そのため、地方公務員においても「クビ」という概念が出ても不思議ではないと思います。
今までの常識は一旦忘れて、これからの自治体の在り方を考えながら、未来を見つめ直してみませんか? 

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0から1を生み出す「始動力」を発揮しよう!

次は、0から1を生み出す「始動力」を発揮することです。
この内容は、第5章ー2に書かれている内容です。

これからの時代は、ITやAIが1から100の業務を遂行する時代になります。
その中で地方公務員として生き残るためには、地域に飛び出して住民からの意見を引き出して改善に努めたり、住民と一緒になって取り組みを進めていく必要があります。
つまり、本書では「始動力」と言われている、「0から1を生み出す力」が必要となります。

「始動力」は、首長や管理職だけではなく、全地方公務員に必要なものとなります。
「始動力」を身につけるためには、地域の情報を得たり、課題を把握したり、市民が求めていることに対してアンテナをはっておく必要があるでしょう。
例えば、地域へ飛び出して住民とお話やSNSなどによる情報収集があげられます。

まずは一度、所属する自治体の地域を学ぶところから始めてみてはいかがでしょうか。
地域を学ぶことは、いつ始めても遅くはありません。 

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市民に汗をかいてもらう「自治体3.0」を目指そう!

最後は、市民に汗をかいてもらう「自治体3.0」についてです。

自治体3.0」を簡単に言えば、「みんなの課題はみんなで解決していこう」です。
市民にも積極的に汗をかいてもらい、「地域愛+行動力」を持たせることがポイントです。
そして、それでも不足する部分を、専門家や民間企業などに補完してもらうイメージです。

市民自らが積極的に動くことで、市民満足度の向上や定住へと繋がります。
私たちが意識すべきポイントは、「市民任せ」ではなく「市民との共創」という考え方です。
一緒にまちづくりを進めながら課題解決に取り組むことが、とても大切でしょう。

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まとめ

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今回は、『10年で激変する!公務員の未来予想図』の感想について、ご紹介しました。

本書は、「自治体」と「公務員」という2つの観点から、これからの公務員の未来予想図を示した1冊でした。
本記事では紹介しきれないほど、公務員の未来について熱く書かれていました。
例えば、公務員の副業が当たり前になるお話や生駒市の副業解禁のこと、自治体経営に関すること、国際化対応の方法論、そして、これからの時代の多くの公務員論などです。

生駒市の副業解禁などについては、下記の記事でも書かれているので、ご参照ください。

magazine.nimaime.or.jp

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小紫市長からの「公務員の未来予想図」を受け取ってどのように動くかは、現役の地方公務員である私たち次第です。
より良い自治体の未来のためにも、今私たちに何ができるかを考えて行動してみませんか?
ぜひみなさんも、本書を通じて「未来」を考えてみてください。

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