令和2年2月7日に京都で開催された「38年間クビにならない公務員が本当に本当にやるべきこととは」に参加しました。
自治体職員によるオンラインコミュニティ「市役所をハックする!」が主催で、約30名が参加しました。
参加者は公務員だけでなく、民間企業やNPO法人などの幅広い分野の方が参加していました。
今回私は、微力ながら運営側のお手伝いを少しさせていただきました。
また、今回は下記の目的を持って参加しました。
- 新しい学びと気付きを得ること
- 様々な視点での考え方を知ること
結論としては、今回のイベントでとても多くの学びと気付きがあり、そして広いの視点での物事の捉え方について考えるきっかけにもなりました。
今回は、「38年間クビにならない公務員が本当に本当にやるべきこととは(令和2年2月7日開催)」に参加したレポートと感想をお届けします。
「38年間クビにならない公務員が本当に本当にやるべきこととは」について!
繰り返しにはなりますが、今回のイベントは、令和2年2月7日に京都経済センターで開催されました。
自治体職員によるオンラインコミュニティ「市役所をハックする!」が主催で、約30名の参加でした。
イベント概要については、下記の公式案内の通りです。
38年間クビにならないからこそできることってなんだろうか。 民間企業、地方公務員、国家公務員、NPO法人など、それぞれの立場から社会課題を解決し「社会実装」にするための活動をしている地方公務員、民間企業、NPO法人、新規事業担当者などがあつまり、フィッシュボールの形式で語り合います。 これから何か活動したいと思っている方、新たな挑戦をしてみたいひとと一緒に、小さな第一歩を見つけてみましょう。
まずタイトルに印象があります。
「クビにならないからこそできること」と言われると、本当に何でも出来そうな気がします。
しかし、公務員業界において、まだまだ「〇〇だから出来ない」という風潮は強いと感じています。
だからこそ、改めてこのようなことを考える場があって非常に良かったです。
また、ゲストも非常に豪華でした。
ゲストの皆さんがそれぞれ登壇するだけでも、丸一日のイベントが成立するほどの濃いメンバーでした。
- 京都100人カイギキュレーター/企業のダイバーシティ担当 鳥屋尾優子さん
- 神戸市つなぐ課 特命課長/神戸ミューラルアートプロジェクト 代表 秋田大介さん
- 神戸市都市局都市計画課長(国土交通省から出向)/よんなな 日本全国懸け橋プロジェクト発起人 山田大輔さん
- まちとしごと総合研究所 代表/イノベーティブ・シンカー 東信史さん
- NPO法人ミラツク 研究員 森雅貴さん
- 塩尻市役所 地方創生推進課 地方創生推進課係長 山田崇さん
フィッシュボウル形式での進行!
イベントは、フィッシュボウル形式で行われました。
その際に、特にファシリテーターがいるわけではなく、最初だけゲストがお話をして、後は喋りたい人がマイクを取って喋るという方法で展開していきました。
常に席を1つ空けておき、喋りたい人がそこに座って喋りに行くという形だったため、多くの人に発言の機会があり非常に良かったです。
私自身、フィッシュボウルを初体験でしたが、多くの人に発言の機会を与えるとても良い方法で汎用性があるなと感じました。
イベントの内容について
今回どのようなテーマでお話が進んだのでしょうか?
実は今回、トークテーマが設定されていませんでした。
そのため、話がいろんな方向にいきながら、いろんな観点からの意見が出て非常に面白かったです。
今回は、私が特に印象に残った3つのお話を簡潔にご紹介します。
テーマを設けないこととは?
「そもそもテーマを設けて話すことやイベントすることってどうなの?」というお話が序盤の展開でした。
その中でテーマを設けることのメリットとデメリットについて、今回のお話の内容も含めて私の理解を整理してみました。
まずはメリットが以下の通りです。
- 目的が明確になる
- ビジョンの共有がしやすい
- 共感者が多い
テーマを設定することで「何のために参加するのか」が非常にわかりやすくなります。
参加者にとって、参加する目的が明確になることが一番強いメリットでしょう。
対して、今回の話題となったテーマを設けることのデメリットは、下記の通りです。
一番のデメリットとしては、そのテーマに興味がある偏った人間しか集まらない可能性が高いことです。
例えば「SDGs」というテーマを設定すれば、「SDGs」に興味や関心がある人が中心に集まります。
SDGsに対して深く興味のない人やそもそもSDGsをよく知らない人は、ほとんど参加しないでしょう。
その結果、興味や関心がある人たちが偏った自分たちの意見を述べて、新しいイノベーションや斬新なアイデアが生まれにくいのかなと思います。
いわゆる「テーマに対する「ヨソモノ」の意見」を取り入れにくくなるのかなというものでした。
KPIではなく「未来」で語ること!
「そもそも自治体が設定する目標数値って、ほっておいてもクリア出来るものばかり設定されているから意味がないのではないか?」
「未来を語り共有することで、みんなひとつの方向に向かう!」
このような、KPIの在り方についての議論も白熱していました。
そもそも公務員のみで生きている人は、KPIの設定が非常に苦手だと私は思います。
しかも、うまく設定できていないKPIであれば、本質的な是非が問われる部分もあります。
そこで今回一致して「重要だ!」となったものが、「未来を語ること」でした。
5年後のKPIも大事だけど、その先の未来がどうなっているかが一番重要というものでした。
確かに目に見える数値目標もわかりやすくて良いですが、漠然であっても目指す未来を共有して「最終的にはこんな風になるんだ!」と同じゴールを描けた方がやりがいもあります。
未来を語ることは、公務員も市民も前を向けるきっかけになったり、街のことについて議論する良いきっかけになるでしょう。
ルーティンワーク業務を楽しむ!
「毎日同じような業務を繰り返していく中で、モチベーションを保つのが難しい」というお悩み相談に対し、「ルーティンワーク業務ほどイノベーションを起こせる」というお話がありました。
法令事務のようなルーティンワーク業務は、全国的に事務の方法がほとんど同じです。
また、1日の時間の流れもずっと同じです。
そこで、1日5分の事務改善が達成出来れば、1年間ずっと1日5分の事務改善となり、日々の生活が変わり、また、1つの成功事例が全国的に広がりやすいのがルーティンワーク業務でもあるということでした。
前例踏襲主義がまだまだ抜けていない地方公務員の業界ですが、裏を返せば「イノベーションが起こしやすい楽しい仕事なんだ!」と捉えることが出来たので、これは自分にとって新しい認識となりました。
私がお話ししたこととは?
私はこのフィッシュボウルの場で、情報の在り方についてのお話をしました。
まず、SNSの利用の有無で情報格差が生まれていることです。
今はSNSで情報が簡単に取れる時代であり、また、「若者はググらない」と言われるほど情報取得手段をSNSに依存しています。
また、多くの情報発信者はSNSを利用しています。
その中で、SNSを利用していない人は情報を受け取ることができないので、どんどん遅れていきます。
まだ何のSNSをしていない人は、「情報を受け取る手段」としてだけでもSNSを始めてみてはいかがでしょうか?
先日のMIRAI-HUBのイベントで、神戸市の長井さんも同じお話をしていただきました。
改めて、下記記事よりご参照ください。
また、何かしらの「問い」に対して、インターネットやSNS上に何かしらの「答え」はあるというお話もしました。
答えの信憑性を考慮しなければ、だいたい探せばあります。
真偽はともかく、情報を集めるだけ集めて、その後に真偽の確認を進めていく方が効率的な場合もあります。
一人で頭を抱えるようなことがあれば、まずはインターネットやSNSをチェックしてみてはいかがでしょうか?
今回は、情報化社会における「インターネット」や「SNS」の存在は、とても大きなものだということをお伝えしました。
そして私は、Twitterとブログを実名で行っていることを、一つの「実証実験」と位置付けています。
実名で行うことでどのような効果を発揮するのか、また、実名で安全に運用するにはどうすれば良いかを今後整理してまとめていきたいと考えています。
正直まだ全然整理も出来ていませんが、その際はまた記事にしますので読んであげてください。
まとめ
今回、「38年間クビにならない公務員が本当に本当にやるべきこととは(令和2年2月7日開催)」に参加したレポートについて、ご紹介しました。
フィッシュボウルという形式のおかげもありましたが、テーマを設けないことで話題がいろいろと展開し、あっという間に2時間が経ちました。
参加者も本当にバラバラの分野の人たちが集まったので、いろいろな視点からのお話を聞くことが出来ました。
塩尻市の山田さん中心にガンガン進むのかなと思いましたが、参加者ほぼ全員がマイクを持って話すなどの活発さがありました。
テーマを設定していたらなかった出会いとお話が間違いなくその場にはありました。
他にも心に残っている話は多々あるのですが、それは小出しで別記事として書きたいと思います。
今後の「市役所をハックする!」にも注目です。
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