「昔から人付き合いが苦手なんです!」
「人見知りだから、人脈は狭くていいです!」
様々な活動をしていると、このようなことを言う方々と出会う機会があります。
人付き合いは人それぞれなので、無理であれば無理で良いと思います。
しかし、地方公務員として働く上で、庁内での人脈づくりは大切だと私は考えています。
では、なぜ私は庁内での人脈づくりが大切と考えているのでしょうか?
今回は、地方公務員にとって庁内での人脈づくりが大切な理由について、ご紹介します。
人脈が広いメリットとは?
人脈が広いとどのようなメリットがあるのでしょうか?
私自身、庁内の人脈が広いほうなので、その経験を基に紹介します。
知識や経験を人脈から得る!
まず、人脈による大きなメリットが「知識」と「経験」の蓄積です。
「私は市役所の仕事を全部知っているから、助けなんていりません!」という地方公務員は、存在しないと思います。
自分が持っていない「知識」と「経験」は、既にそれらを持っている人から直接得たり助けてもらうことで初めて仕事が進んでいくものです。
例えば、何かの事業を進める時には、以前の担当者や同様の事業に取り組んだことのある職員へ聞くとスムーズに進みます。
「どういう課題があったのか?」
「どういう段取りだったのか?」
「どういうゴールだったのか?」など
人脈が広い場合は、以前の担当者などにもすぐに繋がることが多いです。
そのため、これらの答えを聞きながら比較的スムーズに事業を進めていくことができます。
対して人脈が狭い人は、「知識や経験を持っている人を探すこと」から始まります。
大きい自治体ほど、事業を知っている人を最初から探すのはとても難しいです。
そのため、庁内の人脈づくりを普段から積極的に行うことで、より仕事がしやすくなるでしょう。
人事異動の時に楽になる!
先ほどお話した「知識」や「経験」を普段のコミュニケーションから得ておくことで、他部署の仕事や事情を知ることができます。
「あの部署ではこういう仕事をしてるんだ!」
「あそこの部署ではこんな課題があるんだ!」
人脈が広いメリットとして、自分が所属する部署以外のことを知る機会が日常の中で増えます。
そして、もし自分が人事異動をした際に、仕事内容や課題などをあらかじめ聞いたことがある部署であれば、少し気持ち的にも楽に仕事に入ることもできます。
「人事異動は転職みたいなもの」と言われる地方公務員において、異動によるストレス緩和に少しでも繋がる可能性もあります。
他部署との連携がとりやすくなる!
「縦割り行政」と言われている時代ですが、庁内の他部署と連携して動くことはよくあります。
このような時に、人脈が広い人であればストレスなく連携することができます。
連携する相手が知っている人であれば、「信頼関係」がある状態で話が始まります。
そのため、すぐに本題に入ることができます。
また、無理なお願いを聞いてくれることもあるかもしれません。
もし知らない人が相手であれば、まずは自己紹介から始まります。
「この部署でこういう仕事をしていて、、、。」などの前段階の説明が必要となります。
他部署と連携するためにも、庁内での人脈が広いほうが間違いなく良いでしょう。
評価を得るきっかけになる!
庁内での人脈が広ければ広いほど、「評価」を得る機会が増えます。
例えば、以下の2つのことを自問自答して比較してみましょう。
- あまり知らない職員が、どのような仕事をしているか知っていますか?
- 知っている職員が、どのような仕事をしているか知っていますか?
あまり知らない職員がどのような仕事をしたか、あまり興味がないと思います。
しかし、知っている職員がどのような仕事をしているは、完璧には知らずとも何となく知っているでしょう。
また、全く何をしているか知らないとしても、その職員のことを意識するものです。
人脈が広がれば「○○さんは、□□の仕事をやっている人」と認識をしてもらうことができます。
その「認識を得ること」が、「評価」へ繋がるきっかけです。
「評価」は、「認識」がなければ発生しないものです。
ただし大前提として、評価を得るためには「仕事ができる」ということが必要です。
いくら人脈が広いと言っても「仕事ができない」人には評価がつかないので、「人脈が広ければ評価が得られるもの」と思わないように注意してください。
人脈が広ければ仕事が楽になる!
結論として、人脈が広ければ仕事が楽になります。
広い人脈を得ることで、難しい仕事でも人脈を活かすことで楽に行うことができます。
「一人で出来てこそ一人前!」と言う人もそれぞれの職場にはいますが、「周りの人脈を活かして出来る方が一人前!」だと私は考えています。
また、周りで出世している人は、共通して人脈が広い人が多い印象です。
将来的な「出世」という視点でも、庁内での人脈作りが大切なものだと思います。
もちろん人脈が広いだけではなく、仕事ができないと出世はできません。
パターンとしては、以下のものが考えられます。
- 人脈が広くて、仕事もできる!
- 人脈が広いが、仕事はできない!
- 人脈は狭いが、仕事ができる!
- 人脈は狭くて、仕事もできない!
4は論外ですが、私の印象では2と3で出世している人も少ないように感じています。
やはり出生している人は、圧倒的に1の人が多いです。
人脈が広ければ仕事が少しでも楽にできるため、出世にも近いのではないでしょうか。
まとめ
今回は、地方公務員にとって庁内での人脈づくりが大切な理由について、ご紹介しました。
私から今回伝えたいことは「積極的に人脈づくりをしていきましょう!」というものです。
人脈が広いことで得られるメリットは、大筋理解していただけたかと思います。
しかし、人付き合いが苦手な人や人見知りの人は、無理をする必要はありません。
無理に人脈を広げることでストレスを抱えてしまうと、本末転倒です。
私も人付き合いは苦手でしたが、「苦手」というデメリットよりも、今回述べたメリットの方が大きく感じたので、これからも人脈作りは大切にしていきたいと思っています。
更に、これからの時代は、地方公務員の給与に評価が反映するようになっていく可能性があります。
そのため、評価や出世に興味がないとしても、庁内で高い評価を得ることに大きな意味を持つ時代がやってきます。
また、地方公務員も終身雇用が崩壊していくであろうとも言われています。
その時に備えるという意味でも、今から少しずつ人脈作りを始めてみてはいかがでしょうか。
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