地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

【2022.12.28更新終了】地方公務員のこと、富田林市のこと、公務員本の読書記録などを書くブログです。

【レポート】「公務員と語るホントの本音(令和2年5月31日開催)」に参加しました!

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令和2年5月31日にZoomで開催された「公務員と語るホントの本音」に参加しました。
本イベントは、「オンライン市役所」の「人事企画課」が主催で、約200名の公務員志望の学生と現役公務員が参加しました。

私は縁があって「市区町村に勤務する地方公務員枠」として、登壇させていただきました。
大勢の公務員志望の皆様にどれだけ役に立てたかわかりませんが、良い経験をさせていただきました。
また、フリートークの時間に多くの現役学生の方とお話ができたことも、私にとっては今後の地方公務員としての財産となりました。
今回一緒にお話をさせていただいた皆さま、改めて、ありがとうございました。

では、本イベントはどのような内容だったでしょうか?
今回は、「公務員と語るホントの本音(令和2年5月31日開催)」について、ご報告します。

オンライン市役所とは?

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オンライン市役所とは、500人以上の現役公務員が参加するオンラインのプラットフォームです。
公式の紹介文は、下記の通りです。

オンライン市役所とは、地域や職場を超えて他の自治体の方と同じ悩みや不安を共有、相談したり、積み重ねてきた貴重なノウハウを共有、引き継ぐことができるオンラインプラットフォームです。

オンラインだからこその全国各地との人の繋がりや、ノウハウや情報の共有、アドバイスなどをすることができるものです。
この中には様々な仮想部署が立ち上がっており、今回は「人事企画課」が主催のイベントでした。

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イベント開始〜冒頭の挨拶〜

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本イベントの主催であるオンライン市役所人事企画課の星野さんとよんなな会主宰の脇さんから、冒頭のご挨拶がありました。
今回のイベントへの想いや公務員のことを熱い気持ちでお話していただきました。

  • 公務員とオンラインで語る場を提供できないか?
  • 就職してから「想像と違う!」というギャップの解消へ!
  • 公務員のことをしっかりと知ってもらう!

そして、冒頭のアイスブレイクでブレイクアウトを行いました。
部屋分けで自己紹介を行い、その後に全体でチャットなども活用しながら盛り上がったオープニングとなりました。

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座談会〜現役地方公務員・国家公務員によるお話〜

まずは、現役公務員4人による座談会を行いました。
僭越ながら、私はオープニングトーカーとしてお話をさせていただきました。

オープニングトーク〜公務員の全体像と地方公務員

オープニングトークとして、私から15分ほどお話をさせていただきました。
お話した概要は、下記の通りです。

  • 自己紹介
  • 地方公務員と国家公務員
  • 市区町村とは?
  • 市役所の仕事
  • チェックしてほしいこと
  • 最後に

自己紹介は、簡潔に行いました。
今回は、公務員志望の学生が多いということで、以下の3点を自己紹介としてお話しました。
今取り組んでいることも多々ありますが、今回は学生向けのものです。

  1. 大原簿記法律専門学校の1年制出身
  2. 20歳で高卒枠入庁の11年目地方公務員
  3. 大阪府庁へ2年間出向経験あり

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まずは、「国家公務員」と「地方公務員」について、お話しました。
上記の画像の通り、「公務員」というだけでも全国には約330万人います。
このことを知っておくだけでも、公務員として働く上では非常に心強く感じます。
全国各地に「公務員仲間」がいるだけでも、辛い仕事も頑張ることができます。

また、国家公務員と地方公務員には、それぞれ事務職以外にも様々な仕事があります。
是非「どのような仕事があるのか?」は、公務員志望の学生の皆さんには調べてもらえたらと思います。

更に、国家公務員と地方公務員には違いも多数あります。
ひとつずつ紹介するとキリがないので割愛しますが、大きな違いは下記の通りです。

  • 国家公務員:転勤を伴うことが多い、やりたいジャンりの仕事に就ける可能性が高い
  • 地方公務員:転勤はほとんどない、部署異動が多くていろんな仕事を経験する

その次に、「自治体」のお話をしました。
都道府県と市区町村の違いや「市」「区」「町」「村」の4つの違いについて、簡単に紹介しましたが、今回は「どのような部署があって、どのような仕事があるか?」をメインに紹介させていただきました。

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上記の画像の通り、市区町村の業務としては本当に多岐に渡ります。
人事異動は「もはや転職」です。
この「もはや転職」が、だいたい3年から5年に一度、訪れます。
「いろんな仕事が出来る!」と思える人は、楽しいと思います。
私は「広い知識と視点を知ることで、市民の役に立つ」という感覚で日々の業務を行なっています。

国家公務員にも都道府県職員にもない市区町村職員の楽しさは、「住民との距離の近さ」です。
市区町村職員は、自治体と住民を結ぶ窓口です。
これが、直接的な働きがいになります。
しかし、苦情なども直接くるため、近過ぎる故の苦労があることも理解しておきましょう。

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最後に、公務員志望の学生にみておいてほしいポイントを紹介しました。
内容については、上記の画像をご参照ください。
簡単に言えば、「自治体のことをしっかり知った上で公務員試験を受けてほしい!」という意図です。
自治体に入ってから「イメージと違う!」とならないように、今しっかり調べた上で、公務員試験に挑んでもらえたらと思います。

リアルな地方公務員の声を知る場として、多くの現役地方公務員がライターとして参加している「隣の公務員」や地方公務員Youtuberはらしょーのチャンネル登録もどうぞよろしくお願いします。

www.youtube.com

最後に、私が大切にしている考えをお伝えしました。

繋がりが新たな繋がりを生んで、そこから熱量が生まれる。
公務員に熱量が生まれることで、地域に活力が生まれる。

今回の参加者は、現役公務員又は未来の公務員です。
つまり、今回の繋がりを大切にすることが、将来の地域の活力に繋がるというものです。
是非今回のイベント参加者は、今回得た繋がりを大切にしてもらえればと思います。

座談会

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座談会では、下記の4つの質問についてお話しました。

  • なんで公務員を志望したのか?
  • 国と地方の役割分担とは?
  • 実際の給料はどんな感じなのか?
  • 働きたい部署にいけるのか?

様々なお話をしましたが、ここでは割愛させていただきます。
京都市の井上さんが書いてくださった上記のグラレコをご参照ください。

また、実際の給料については、私のブログ記事を一つのご参考にしてください。
自治体ごとの給料の比較は、「ラスパイレス指数」や「民間調査の公務員給与ランキング」などが一つの参考になると思います。

naya0708.hatenablog.com

フリートーク

イベントの後半は、ブレイクアウトで部屋を数十に分かれて、約15分×3回という形で現役公務員と公務員志望の学生の話す時間がたくさんありました。
ここでは、私の部屋のお話について、レポートします。
(写真については、きちんと許可をいただきました。学生の皆さん、ありがとうございます。)

第1回ブレイクアウト

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最初のブレイクアウトルームで出た質問は、下記の通りです。

  • 一番チャレンジしたなと思うことは?
  • 専門職は、専門部署にしか異動しないのか?
  • 企業や市民とどのようにコミュニケーションをとっているのか?
  • 転職で公務員になることは可能なのか?
  • 理想の公務員像は?
  • 市役所内で「将来どうなっていくか?」などのキャリアの話をするのか?

主に「公務員のキャリア」のような質問が多かったです。
私はこの部屋で、公務員自身が「今後、公務員としてこうなっていきたい!」という話をすることがないことに気付かされました。
もっと「公務員のキャリア」をみんなで話をして、考えていく場があっても良いなと感じました。

第2回ブレイクアウト

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2つ目のブレイクアウトルームで出た質問は、下記の通りです。

  • 「縦割り行政」で部署を越えた協働をするときにすべきこととは?
  • コロナの状況下における今後の観光行政は?
  • 仕事をしていて辛いことは?
  • 仕事のモチベーションの保ち方は?

この部屋で私が軸としてお話したことは、「縦割り行政」での部署を超えた協働と仕事をしていて辛いことでした。

まず、部局を超えた協働をするためのすべきことは、「挨拶」と「飲み会」の2つをご紹介しました。
仕事だけの関係ではなく、普段から挨拶以上の関係性を築いておくことで、仕事で協働をするときの役に立つというものです。
日頃から庁内での人脈を意識しておくことで、解決できる課題かなと思います。

naya0708.hatenablog.com

次に、私が仕事をしていて辛いことですが、基本的には「苦情」です。
市側の落ち度があって苦情は、「辛い」というよりも「悔しい」が強いかも知れません。
また、「世論の公務員批判」は本当に心が辛いです。
普通に考えると仕方がない部分があるのも理解はしていますが、自分の職業が批判されるのは辛いです。

第3回ブレイクアウト

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最後のブレイクアウトルームで出た質問は、下記の通りです。

  • 市町村のテレワークの今後はどうなるか?
  • テレワークが進む中で、今後の市民との関わり方はどう変わっていくか?
  • 納が「発信」を軸に活動している根本は何か?
  • 民間企業ではなく、公務員を選んだ理由とは?
  • 窓口業務における苦情や指摘における対応のコツとは?

最後の部屋では、私のTwitterのフォロワーさんがいて、とても嬉しかったです。

公務員のテレワークのお話や苦情・指摘における対応のコツなどの実務的な質問がありましたが、このあたりについては後日記事にする予定なので、少し公開までお待ちください。
私のお話を多くさせていただいた部屋でしたので、学生の皆さんに何かしっかり伝わっていれば嬉しく思います。

閉会!〜参加者からの感想〜

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そして本イベントの最後には、参加学生や公務員からの感想がありました。
いずれも嬉しく、前を向けるものばかりだったので、共有します。

  • 公務員も熱意を持って日々勉強しながら過ごしていることを知れた!
  • 公務員に憧れを持てるようになりました!
  • 公務員に対する考え方が変わった良い機会だった!

また、参加した公務員からの感想は、以下のようなものでした。

  • 希望を持って、公務員を選択してもらえたら嬉しい!
  • 忙しい中で踏み出した今日の一歩を大切にしてほしい!

そして、主催の星野さんからのクロージングメッセージで、本イベントが終了しました。
約3時間半のイベントが、ここで閉幕しました。

まとめ

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今回は、「公務員と語るホントの本音(令和2年5月31日開催)」について、ご報告しました。
私はオープニングトークで登壇者としてお話したり、座談会のファシリテーターをしたり、フリートークで公務員志望の学生とお話をする機会をいただき、とても将来の財産となるような濃厚なイベントでした。

これから当分の間は、公務員も本当に大変な時代になります。
その中で「どのようにして過ごすか?」「どのようなキャリアを描くか?」を考える必要があるでしょう。
公務員志望の学生も「どのような公務員になりたいか?」をしっかり決めておかないと、働き始めてからしんどくなる可能性もあります。

今回のイベントをきっかけに、改めて「公務員として働くこと」について、深く考えさせられました。
今後も多くの公務員志望の人を支えられる存在であるように、精進致します。
イベントで繋がった皆さま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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