新年早々の2021年1月4日に、地方公務員オンラインサロンで新年会がありました。
興味関心のある部屋へ移動して、そこでお話を聞いたりするものでした。
私は、流山市の川尻さんと生駒市の大垣さんの「シティプロモーション・市民協働のお部屋」に参加しました。
そこでは、非常に熱いシティプロモーションのお話を聞くことができました。
私が抱える業務としても「シティプロモーションの成果指標をどうしたらいいのか?」などの課題を多く抱えており、今回のお話はとても参考になりました。
では、どのような話があったのでしょうか?
今回は、シティプロモーションと市民協働においての伝えるときの工夫やプロモーションで大切なことなどについて、レポートとしてご紹介します。
地方公務員オンラインサロン2021新年会
今回のお話は、地方公務員オンラインサロンの新年会でお伺いしたものです。
もはや新年会ではないレベルのお話でした。
地方公務員オンラインサロンとは?
地方公務員オンラインサロンは、地方自治体を応援するメディア「Heroes of Local Government(HOLG「ホルグ」)」を運営する株式会社ホルグが行っている月額1,800円の有料コミュニティです。
公式の概要文章は、以下のとおりです。
地方公務員オンラインサロンは、地方公務員が限定で加入できる有料コミュニティです。全ての地方公務員が肩ひじ張らず、楽しく勉強・交流できる場を目指しています。
ご登壇のお二人!
今回、シティプロモーションの熱いお話をしていただいたのは、以下のお二人です。
2人とも、地方公務員がすごいと思う地方公務員アワードの受賞者であり、私が密かにリスペクトしている大先輩です。
いつも学びだけでなく強い刺激をいただいており、私の仕事のモチベーションにも繋がるような存在の方々です。
シティプロモーションと市民協働!
さて、以下では、河尻さんと大垣さんがしていたお話を簡単にご紹介します。
とても参考になるお話も多く、改めてシティプロモーションの在り方を考えさせられた時間でした。
公務員はターゲティングが上手じゃない。
最初のテーマは、「伝えるときに工夫していること」でした。
そもそも公務員は、「誰に?」や「何を伝えたいのか?」が上手ではありません。
例えば、普段誰かとお話する時は、ヒトは話し相手に合わせて伝え方や言葉を変えています。
しかし、これがプロモーションになると、なぜか統一的になっている現状があります。
お二人のお話では、以下の2つをポイントにあげられていました。
- 全国一律の広報やプロモーションはあり得ない。
- いかに相手をイメージ出来るか?
「伝える方法」は、恋愛と同じ。
そして、伝える方法は、恋愛と同じとのお話もありました。
まずは相手を知り、相手に手間暇をかけさせることがポイントだそうです。
つまり、「好き」と言うのではなく、「好き」と言わせるにはどうしたらいいか?を考えることです。
- 聴く
- 受け入れる
- 動く
- ファンにする
相手に「好き」と言わせるのはとても難しいことですが、そこに向けて伝え方や言葉を変えることはとても大切だなと思いました。
また、お二人のお話を聞く中で「聴く力」もキーポイントだと感じました。
私も「伝わる力」を養うために、まずは「傾聴力」をしっかりと意識するところから始めてみたいです。
そもそも「宣伝」と「プロモーション」の違いとは?
次に、「宣伝」と「プロモーション」の違いです。
簡単に整理すると、以下のようなものでした。
- 宣伝:一方通行
- プロモーション:双方向、拡散
ここまで違うものであるにもかかわらず、宣伝とプロモーションがごちゃ混ぜになっている人が多くなっていることが、現状の課題としてあります。
私の周りでも、この2つの区別をつけることが出来ていない人は多いように感じています。
そもそもプロモーションとは「一緒に作っていくもの」であり、ブランディングに繋がる重要なものというお話もありました。
「発信」=「プロモーション」ではなく、そこにはきちんと相手がいるのか、もしくは、相手の顔がイメージ出来ているのかがポイントとなります。
一括りに「情報発信」と言っても、きちんと違いがあります。
まずは、この理解をしっかりとする必要があると、私は強く感じました。
プロモーションにおいて大切なこと!
次に、プロモーションにおいて大切なことは「第三者が自分の街をどうすれば喋るのか?」というお話がありました。
つまり、簡単に言えば「口コミ」です。
「この事業で、市民に何を喋らせたいか?」
「どのようなゴールを設定しているのか?」
口コミは自然発生的に生まれるのではなく、しっかりターゲティングしないと伝わりません。
例えば、PR動画においても、どういう人に見てもらい、その動画を語ってもらいたいかが重要となるものです。
いかにしてターゲティングを行い、相手の口に語らせるかがプロモーションのポイントとなるそうです。
口コミを起こす方法とは?
また、口コミを起こす方法として、以下のようなことが紹介されていました。
- 影響力のある人に声をかける
- 最初からメンバーに入れて、共犯者にする
- 自分たちだけでやらない
イベントを実施する際は、どのように口コミを起こすかデザインすることがポイントだそうです。
例えば、「誰に話してほしいか?」を考えるときには、その「誰か」が写真を撮りやすい雰囲気などを演出するなどです。
私も意識的に「影響力のある人」に声をかけて取り組んでいますが、口コミを起こすデザイン力はまだまだ弱いなと気付きをもらいました。
いかにして口コミをする人を生み出すか、その人たちに満足してもらえるかを、今後も追求していきたいです。
シティプロモーションの成果指標とは?
次に、シティプロモーションの成果指標についてです。
私が一番関心を持っている事項でした。
答えのない話でしたが、今回は一つの成果として、「街に対する期待感」が挙げられました。
その成果を知る方法としては、アンケートでエピソードなどを募集することなどです。
やはり、数値指標として設定の難しいところが、このシティプロモーションの難しさと言えるでしょう。
「シティプロモーションは、どのようにアウトプットするか?」が大切だと、私は数年前まで考えていました。
しかし、河尻さんも大垣さんも共通していることは、「市民の意見」や「協働」、「市民目線」をとても大切にしています。
「誰にどんなことを伝えたいのか?」、「どのようなアクションをしてもらいたいのか?」を日頃から考えており、とても明確でした。
シティプロモーションは効果や成果が見えにくく、ゆるく続けている自治体も多いと思います。
しかしお二人は、相手の顔をイメージして、その後の広がりを含めてとても分析していました。
日々トレンドを押さえながら、戦略的に仕事をされている姿勢はとても刺激を受けました。
街のエピソードを語れる人を増やすこと。
最後に、市民協働で大切なことのお話がありました。
結論としては、より具体的に街のエピソードを語れる人を増やすことです。
つまり、街に関わる人を増やすことです。
そもそも街の魅力は、自分たちだけで考えるものではありません。
街の人や街に関わってる人、外の人に聴く方が良いです。
例えば「街に関わっている人」であれば、「なぜ関わっているのか?」は大切な意見となります。
私たちが当たり前と思っているようなことは、意外と当たり前ではありません。
また、私たちは、机上の空論にならないようにしないといけません。
「市民はこう思ってるだろ!」と決めつけないようにしましょう。
市民協働は、一定の労力が必要。
最後は、市民協働のお話でした。
全てをメモ出来ていませんでしたので、キーワードを共有します。
- 市民協働は、継続的な関係が必要なもの
- 一定の労力などは必要
- 私財を投じる場合もある
誰もが最初の一歩を踏み出すのは、とても難しいかもしれません。
しかし、その一歩が自分の可能性をさらに広げてくれるんだと感じるお二人のお話でした。
まとめ
今回は、シティプロモーションと市民協働においての伝えるときの工夫やプロモーションで大切なことなどについて、レポートとしてご紹介しました。
お二人のお話で、私の最大の気付きは、「じゃないところで戦わない」と「期待感を成果指標にする」でした。
また、本音で意見を壁打ちしながら整理することの良さも感じました。
河尻さんと大垣さんの関係性のように、遠く離れていても信頼して相談し合える仲間を見つけたり、市民目線で行動して、市民に信頼される地方公務員を目指したいなと強く思いました。
まだまだシティプロモーションにおいては、私自身多くの課題を抱えています。
しかし、相手の顔を思い浮かべながら戦略的に取り組むことで、一つ前に進めそうな気がしました。
多くのヒントをもらえた良い夜でした。
私も「街の人に語ってもらう」取り組みとして、富田林テレビと富田林市公式noteを立ち上げました。
ぜひ以下もよろしくお願いします。