「東京のヒトは冷たい、地方のヒトは温かい。このようによく揶揄されますが、具体的にどのように違うのか?」
音声SNSのClubhouseでの配信で、スピーカーから出た質問です。
私は、別に東京のヒトが冷たいとは感じたことがありません。
ただし、そのように揶揄される理由は、なんとなくわかります。
私自身、東京にもよく行きますし、友人も多いです。
東京は、確かにいつも混雑しており、他人に構っている余裕がない雰囲気です。
しかし、一人ひとりと接すると、本当に素敵な人が多くて、私が尊敬する人も東京に多いです。
では、なぜこのように言われるのでしょうか?
今回は、「東京のヒトは冷たい、地方のヒトは温かい」について、私なりの視点で考えてみます。
東京のヒトは、冷たい!?
「納さんが思う富田林市の魅力は何ですか?」
私は、この質問をされることがとても多く、「富田林市の魅力は、人情溢れるヒト」と答えています。
富田林市のヒトは、良い意味で「おせっかい」なところがあり、誰もがとてもアットホームな雰囲気にあると感じています。
しかし、その答えに対していつも比較されるのが、「東京のヒトは冷たい」です。
「東京のヒトは冷たいが、地方のヒトは温かい。」という話を、みなさんもどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
「他人にまるで興味なし!」
「ぶつかっても謝るのではなく、舌打ちされる!」
「道を聞いても、教えてくれなかった!」
「落とし物は見て見ぬふり!」
私が以前Twitterでエピソードを聞いてみたところ、このような話が寄せられました。
他にも数点ありましたが、他のツイートよりも反応が良かったことから、みなさん何かしら思うところがあるのかなと感じました。
ご参考ですが、マイナビウーマンで、このような記事も出ていました。
東京のヒトも、元々は地方のヒト!
まず前提として、みなさんがしっかりと理解しておくべきことがあります。
それは、東京のヒトのほとんどは、元々地方のヒトということです。
つまり、全国各地の地方から、大学進学や就職のタイミングで、東京へ移住している人が多いのです。
地方創生関連の資料では、どの資料にも「東京一極集中」と表現されるほどです。
東京には、有名大学や大手企業の本社が多くあることも、一つ大きな要因なのかもしれません。
地方の若者は、テレビなどで見る東京の煌びやかな世界に憧れていることも、要因としては大きいのでしょう。
実際に、オシャレな空間は地方よりも多く、「あそこに行ってみたい!」という場所は、私も多くあります。
そのため、多くの都道府県の人が、東京をはじめとする首都圏に移動しているということは、事実です。
東京都の人口統計は、以下でご覧いただくことが出来ます。
ご参考にご覧ください。
東京のヒトと地方のヒトでは、何が違うのか?
冒頭でもお話した通り、私は東京に何度も行ったことがありますし、友達も多いです。
そこで私が感じているのは、東京のヒトの多くは温かいことです。
では、東京のヒトと地方のヒトは、何が違うのでしょうか?
私が考えるキーワードは、以下の2つです。
- 心の余裕
- 個性の発揮
東京のヒトは、日々の仕事や家庭などの「日常」に追われている印象が強いです。
そのため、本当は温かいヒトのはずなのに、自分や家族のことで精一杯となり、心の余裕がなく冷たい雰囲気が出やすいのではないかと考えます。
いわゆる「他人に反応しない」のも、「自分じゃなくて周りの誰かがやってくれる」という東京の混雑さだからこそ生まれる考え方もあるかもしれません。
もちろん、全員が全員というわけではありません。
しかし、印象として、このような感覚を持っている人が多いのは事実でしょう。
以下の記事では、東京のヒトのステキなエピソードもたくさん紹介されていますので、ぜひご覧ください。
一方で、地方のヒトは、日々の日常に心の余裕を持っている人が多く、温かいヒトが多いです。
そのため、「個性」が発揮されやすく、「地方のヒト」というブランディングが出来るのでしょう。
もちろん、こちらも全員が全員というわけではありませんが、一般的にこのような印象を持つ人が多いのだと思います。
その結果、地方は「人情が溢れる」や「温かい」という表現が使われることが多いのではないでしょうか。
コロナ禍で変わる働き方!
さて、何度も言いますが、東京のヒトも、本質的には温かいです。
しかし、日々の働き方や日常生活が追われているという印象を持っている人が多くて「心の余裕」や「個性の発揮」という面が表に出にくいため、根本的にこの問題を解決する必要があるでしょう。
私は、まず東京のヒトの働き方を変える必要があるのではないか、と考えています。
満員電車や混雑した街中、仕事に追われる日々といった慌ただしい日常環境の改善が、キーポイントとなると思います。
働く時間は、残業がなくても1日8時間。1日の3分の1も行うわけです。
その8時間の環境改善を図るだけでも、日々の心のゆとりは大きく改善出来るのではないかと思います。
現在は、コロナ禍でテレワークや在宅勤務、時差出勤が大きく進みました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、首都圏の働き方や在り方も変わってきています。
これからの変化に対してしっかり適応し、働く人の心の余裕が生まれる環境が整うことを願います。
また、メディアが東京を報道する時に、いつも満員電車や渋谷スクランブル交差点のような人混みが多い場所を放映するため、各地方のヒトからすれば、「東京はいつも忙しい」や「みんな疲れてる」みたいなイメージを持ちがちです。
実際、あそこまで人混みだらけなのは、超中心地のみであり、同じ東京でも様々な顔があります。
その様々な顔をもっと取り上げてもらうことで、地方から見た東京のイメージも変わるのではないかと思います。
まとめ
今回は、「東京のヒトは冷たい、地方のヒトは温かい」について、私なりの視点で考えてみました。
私が考えるキーワードとして、「心の余裕」と「個性の発揮」をあげました。
極端な例ですが、もしも日本みんなが心の余裕があり、個性を発揮すれば、とても温かい国になのではないか、とも思います。
みんなハッピーな社会になるんじゃないか?と思います。
また、先ほどもお話した通り、東京には、地方のヒトが多く集まっています。
どこの地方から来た人であれ東京は迎え入れ、全国各地のヒトの繋がりを広げやすい環境であると言えます。
しかし、地方では、「ヨソ者」を警戒する傾向があります。
例えば、都会から地方へヒトが来たら、「ヨソ者が口を出すな!」ということもあります。
私も同様の経験をしたことがある人のエピソードを聞いたことがあります。
そのため、「地方のヒト」で心の余裕があったとしても、その地域風土によっては、なかなか受け入れてもらえないことがあることも知っておきましょう。