会議の議事録作成を任されたものの、うまく議事録を作ることが出来ずに悩んだ経験はありませんか?
議事録は、会議の内容を文字にするだけと思われるかもしれませんが、誰が見てもわかるように簡潔にまとめる必要があり、手間も時間もかかります。
私も最初は、かなり苦労しました。
しかし、今では、自ら積極的に議事録を書き、仕事のスピードアップを図るまでに至っています。
議事録を作成するときのちょっとした構成や書き方のコツを押さえておくことで、効率よく伝わる議事録の作成を進めることができます。
では、それはどのようなことでしょうか?
今回は、地方公務員1年目から人に伝わる議事録を書くための9つのコツについて、ご紹介します。
なぜ議事録は必要なのか?
そもそも、なぜ会議の議事録が必要なのかを考えてみましょう。
議事録を作成する目的を理解しておくことで、どのように書けば良いかイメージが湧くかもしれません。
決定内容を関係者に共有するため!
まずは、決定内容を関係者に共有するためです。
議事録は、自分だけのメモではありません。
会議で決まった内容の確認や記録を、会議へ参加していない上司などの関係者へ共有することが目的です。
特に「会議で何が決まったのか?」の共有は、議事録の中で最も大切な点と言えるでしょう。
また、正しい情報を共有し、認識や解釈のズレがない確認をするためにも、議事録は重要な役割を果たします。
発言者や決定者を明確にするため!
次に、発言者や決定者を明確にするためです。
誰の発言、または、誰の決定かわかりやすく記録することも、議事録を作成する重要な目的です。
つまり、議事録を通じて、責任の所在を明らかにする意味があります。
これにより、言った・言っていないという議論が起きにくくなるメリットがあります。
ただし、議事録と発言録は違うものなので、気をつけましょう。
発言内容を文字起こしするだけのものは、議事録と呼びません。
行動や期限、役割分担などを明らかにするため!
次に、行動や期限、役割分担などを明らかにするためです。
簡単に言えば、会議での決定内容を受けて、「誰が・何を・いつまでに、どのようなことをすればよいのか」という具体的な次の行動を明確にすることです。
この内容が曖昧のまま進めると、作業の抜け漏れやミスが起こる可能性があります。
また、会議を通じて行動や期限などを設定することにより、決定内容をさらに前に進めることができます。
そのため、議事録一つで今後の流れが変わる可能性もあるのです。
地方公務員1年目でも伝わる議事録を書く9つのコツとは?
では、地方公務員1年目の新人職員でも伝わる議事録を書ける9つのコツについて、ご紹介します。
そこまで難しい内容ではありませんので、早速実践で取り入れてみてください。
議事録のフォーマットを活用する!
1つ目のコツは、議事録のフォーマットを活用することです。
自治体には、必ず何かしらの議事録のフォーマットがあると思います。
もしも議事録の決まったフォーマットがない場合は、インターネットで公開されているものをアレンジして活用してみましょう。
自分の力で一から議事録を作るよりも、既存の議事録のフォーマットを活用する方が、読みやすく漏れのない議事録を作ることができます。
特に、地方公務員の仕事は、会議が非常に多い仕事です。
議事録を頻繁に取るのであれば、ある程度フォーマットを固定化しておきましょう。
以下のWEBサイトに、議事録のテンプレートがまとまっています。
ご参考にしてください。
議事録に必要な要素を盛り込む!
2つ目のコツは、議事録に必要な要素を盛り込むことです。
議事録を作成する際には、忘れてはならない項目があります。
- 会議名称
- 開催場所と日時
- 会議参加者
- 議事録作成者
- 会議を行う目的や議題
- 会議内における決定内容
- 決定事項の経緯と理由
- 会議内で出た重要な質疑応答
- 発言者と決定者の氏名
- 今後の行動と期限
- 次回会議の開催日時と場所など
簡単に言えば、概要、決定内容やその経緯、今後という順番で作成します。
議事録は、長々と書いても要点がわからなくなるだけであるため、読み手に伝わる議事録にするためにも、必要な情報を簡単に書くようにしましょう。
また、アイデアを出し合うような会議の場合は、誰がどのような発言をしたかがとても重要となります。
発言者の主語と内容は、きちんとわかるように議事録へ書くと良いでしょう。
5W2Hを意識する!
3つ目のコツは、5W2Hを意識することです。
5W2Hとは、ビジネスにおいて共通して必要となる考え方です。
- Why(なぜ)
- What(何を)
- When(いつ)
- Who(誰が)
- Where(どこで)
- How(どうやって)
- How much(いくら)
議事録は、この5W2Hを基本に書いてみましょう。
これだけで、相手にきちんと伝えて、間違いのない共通認識を持つ議事録を書くことができます。
要点を捉えてまとめる!
4つ目のコツは、要点を捉えてまとめることです。
議事録は、発言をそのまま書くものではありません。
発言の内容をまとめて、決定内容や重要な事項だけを整理して書きます。
そのため、全てを書く必要はないです。
要点をまとめるポイントは、重要な発言を見逃さないことや数字情報には敏感であることです。
このあたりを意識しながら、会議のポイントとなる内容や要点を簡潔に書いてみましょう。
読み手が知りたいことを書く!
5つ目のコツは、読み手が知りたいことを書くことです。
メインの読み手は、会議に参加していない同僚や上司です。
その人たちが知っておかなければいけない内容を、しっかりとまとめることが重要です。
その人たちへ伝わるポイントとして、重要な数字や単語を逃さないことにあります。
予算や割合、日時などの客観的な情報やキーワードは、必ず盛り込みましょう。
また、会議中に配布された資料があれば、コピーして添付すると、より親切な議事録となります。
読み手のことを考えながら作成することで、相手にとって必要な情報がある、分かりやすい議事録が出来上がります。
議事録を読む人のことを考えて、議事録を作成してみましょう。
早めに上司に確認してもらう!
6つ目のコツは、早めに上司に確認してもらうことです。
議事録は、決定内容や発言内容の抜け漏れや曖昧な表現となることがあります。
もしも誤った表現をした場合、読み手に誤解を与える恐れがあるため、一緒に会議に参加した上司に早めに確認してもらうこともポイントです。
また、議事録の作成に時間がかかるようである場合も同様に、早めに参加した上司へ相談しても良いかもしれません。
議事録で一番起きてはいけないことは、書き損じによる誤った伝聞です。
このような記載の不備を起こさないためにも、上司に記載内容の不備がないか最終チェックをしてもらいましょう。
便利ツールを活用する!
7つ目のコツは、便利ツールを活用することです。
一番便利なツールは、ICレコーダーなどの音声記録ツールです。
あとから聞き返せるよう準備をしておくと、なお安心です。
また、近年では、文字起こしアプリなどもリリースされています。
使いやすいものを見つけて、活用してみましょう。
ただし、注意点として、ツールの持ち込みや使用の可否は、必ず事前に確認しておきましょう。
また、音声記録のすべてをツールに頼ると、会議の内容があまり頭に残りません。
音声記録を全て聴きなおして1から作成するとなると、かなり時間もかかるし苦労するでしょう。
そのため、メモをメインとして、聞き逃した部分や確認したい部分だけ使うという方法がよいです。
過去の議事録を参考にする!
8つ目のコツは、過去の議事録を参考にすることです。
この方法が、一番楽かもしれません。
議事録の作成において、保存されている過去の議事録のフォーマットや内容を参考にすることで、一から考えて作成するという手間を省くことができます。
また、同じ議事録でも、部署によって記録されている内容の細かさはさまざまです。
過去の議事録を確認すると、どのくらい詳細に記載することを求められているかも一目で分かるでしょう。
事前準備をする!
9つ目のコツは、事前準備をすることです。
何事においても同じですが、事前準備はとても大切です。
伝わる議事録を作成するための事前準備として、以下のポイントを意識してみましょう。
- 会議の目的を理解する!
- 議事録の構成を決めておく!
- 事前にかけるところは書いておく!
議事録は、会議の目的を理解し、その内容に沿った内容でまとめる必要があります。
会議前にシミュレーションを行い、全体の構成を考えてみて、会議名や日時など事前に分かっている項目などの事前に書けるところは書いておきましょう。
そうすることで、当日の理解度もさらに深めることができるでしょう。
まとめ
今回は、地方公務員1年目から人に伝わる議事録を書くための8つのコツについて、ご紹介しました。
議事録は、情報を共有するための重要な書類です。
長々と書かせていただきましたが、伝わる議事録は、基本的に以下の3点が大切だと考えています。
- 決定内容がきちんと書かれている!
- 誰が読んでもわかりやすい!
- 次の行動などがまとめられている!
これらの内容を、あとから誰が見てもわかるように記録することが、伝わる議事録の第一歩と言えるでしょう。
議事録作成は、たくさん書いて慣れるものでもあります。
書くことにより、会議を深く理解したり、上司からの評価に繋がるかもしれません。
また、自己の成長にも繋がります。
もしかしたら、議事録を作成することに、最初は抵抗があるかもしれません。
文章を書く苦手意識がある人は、特に避ける傾向にあると言えるでしょう。
しかし、議事録はある程度フォーマット化されているため、少しのコツさえ理解していれば、議事録の作成は怖くありません。
必要以上に怖がらずに、自身のキャリアアップのひとつと考えてみてはいかがでしょうか?