「回覧物は、ハンコを押して次の人へ回すだけ。」
みなさんは、職場での回覧物をきちんと読んでいますか?
多くの地方公務員の現状として、回覧物は回ってきても読まれていないでしょう。
しかし、回覧物にこそ、普段の業務や事業に関する多くのヒントや地方公務員としての成長のチャンスが眠っていると、私は考えています。
では、なぜ私は回覧を読むことが良いと考えているのでしょうか?
今回は、地方公務員が職場の回覧物を読む4つのメリットについて、ご紹介します。
地方公務員の職場の回覧物の現状とは?
まずは、地方公務員における職場の回覧物の現状を確認してみましょう。
本記事の内容は、私が多数の地方公務員に聞き取った結果ですので、一概に同様ではないことだけご理解願います。
回覧物は、あまり読まれていない!
まず、現状の課題は、回覧物があまり読まれていないことです。
地方公務員の職場の回覧物の現状は、ほとんどの人が回覧物の中身を読まずに、ハンコを押して次の人へ渡すだけの作業となっています。
その理由は、大きく2つあると私は考えています。
- 仕事が忙しくて読んでいる時間がない!
- 上席の人へ早く回さないといけない!
私も忙しい時は、きちんと読めていないこともあります。
おそらく地方公務員の中では、回覧物をしっかりと読んでいる方が少数派でしょう。
今こそ、回覧の「本質」を考える!
次に、今こそ回覧物の本質を考えてみます。
職場で回ってくる回覧物は、一体、何のために回覧をしているのでしょうか?
「回覧」の意味を調べると、以下のように書かれていました。
書類や本などを順番に回して読むこと
つまり、「読む」行為があってこその「回覧」です。
極端なことを言えば、職場の回覧物で「読む」必要のないものであれば、回覧をしなくても良いでしょう。
必要な情報として「共有」されるべきものだから、回覧をするのです。
「郵便でチラシが来たから、とりあえず回覧する」というような場合は、回覧物の取り扱いについて、考え直す必要があるかもしれません。
地方公務員が職場の回覧物を読む4つのメリットとは?
職場で回ってくる回覧物には、冒頭でもお話した通り、普段の業務や事業に関する多くのヒントや地方公務員としての成長のチャンスが眠っていると、私は考えています。
ここでは、私が特に強く感じている4つの職場の回覧物を読むメリットをご紹介します。
仕事にメリハリをつけることができる!
まずは、仕事にメリハリをつけることができることです。
回覧物を読む時間は、ちょっとした息抜きの時間になります。
仕事が忙しい時に一呼吸するきっかけを作ることで、頭の整理と心のリラックスにも繋がるでしょう。
私の印象としては、仕事ができる人ほど回覧物を読む時間を上手に活用して、仕事にメリハリをつけている気がしています。
ただし、回覧物を読むためには、職場の風土はとても大切です。
よくある話として、「回覧物を読んでいる人は、手が空いている」と捉えられてしまうことがあります。
まずは職場全体で、この感覚を捨てることが出来るかどうかが、一つのポイントと言えるでしょう。
仕事のヒントになるかもしれない!
次は、仕事のヒントになるかもしれないことです。
もしかしたら回覧物の中に、今抱えている課題を解決するヒントがあるかもしれません。
私は、何度か回覧物の内容に助けられたことがあり、今でも多くのヒントをいただいています。
また、民間企業の営業チラシにおいても、「誰に対して、どのような行動変容を期待して作られているのか?」などの観点で考えながら見ると、とても勉強になります。
根本的な大きな問題として、自治体は、ターゲティングやマーケティングが下手です。
マーケティングの実践をしている民間企業の営業チラシは、良い実例集となります。
民間企業の視点を学ぶことで、仕事のヒントを見つけることにも繋がるでしょう。
職場内のコミュニケーションのきっかけになる!
次は、職場内のコミュニケーションのきっかけになることです。
あなたは、担当業務の違いなどにより、職場内でコミュニケーションを取れていない職員はいませんか?
そのような職員と共通の話題をつくるためにも、回覧物は有効な手段となります。
職場内でコミュニケーションをとるためには、何か共通の話題がないと、きっかけすら生まれません。
また、職場内での人脈を広げることで、仕事を楽に進めることにも繋がるかもしれません。
もし「あの人と話す機会が全然ない」という人が職場にいるのであれば、回覧物をきっかけに声をかけてみてはいかがでしょうか?
地方公務員として成長するためのヒントがたくさんある!
最後は、地方公務員として成長するためのヒントがたくさんあることです。
回覧物で回ってくるものには、地方公務員のスキルアップ向けの内容も多くあります。
特に、冊子系の回覧物は、地方公務員として成長させてくれるものが多い印象です。
私は、特に以下の4つが回覧物で回ってきた時は、必ず見逃さないようにしています。
もしかしたら、これらを流し読みをしている地方公務員は多くいるかもしれません。
しかし、この4冊については、どの部署でも通用する仕事術や実例が、とてもわかりやすく書かれています。
ただし、いきなり全部読もうとすることは、非常に大変だと思います。
まず一歩目としては、「これだけは絶対に読む!」という回覧物を決めるところから始めてみましょう。
まとめ
今回は、地方公務員が職場の回覧物を読む4つのメリットについて、ご紹介しました。
何度もお伝えしますが、回覧物には、普段の業務や事業に関する多くのヒントや地方公務員としての成長のチャンスが眠っていると、私は考えています。
そのため、まずは「ハンコを押して回すだけ」を意識的にやめてみましょう。
また、職場内で回覧物を読む風土をきちんと作っていくことも大切です。
仕事が忙しい部署では現実的でないかもしれませんが、回覧物を読む時間も仕事という意識を持っても良いかもしれません。
もしかしたら、忙しさを解消するためのヒントを見つけることにも繋がるでしょう。
何よりも、回覧物から得た情報や視点により、地方公務員としての視野も広がります。
本記事をきっかけに、改めて「回覧」のことを見つめ直してみてほしいです。