2021年5月21日に、学陽書房から『公務員のための問題解決フレームワーク』が出版されました。
本書は、問題解決に有効なフレームワークの種類と活用方法を覚えることができる1冊です。
掲載されている全ての活用事例が自治体で起こりうるものを想定されているため、公務員にとっては、フレームワークに関する一般的なビジネス書よりも理解しやすいでしょう。
フレームワークは、業務改善や住民サービスの向上、組織の効率化、新規事業の立案などの役に立ちます。
フレームワークを積極的に活用することで、意思決定や問題解決を楽にすることもできるでしょう。
私自身も業務を進めるにあたり、いくつかのフレームワークを活用しています。
では、本書にはどのようなことが書かれているのでしょうか?
今回は、『公務員のための問題解決フレームワーク』の感想について、ご紹介します。
本書の概要と感想!
『公務員のための問題解決フレームワーク』(著者:秋田 将人 氏)
2021年5月21日発売
秋田 将人(あきた まさと)
基礎自治体の管理職。これまで保育、防災、教育、福祉事務所などの現場から、人事、企画、財政、議会などの内部管理部門まで幅広く勤務。専門誌への投稿や研修講師なども行う。著書に『残業ゼロで結果を出す 公務員の仕事のルール』『ストレスゼロで成果を上げる 公務員の係長のルール』『見やすい!伝わる!公務員の文書・資料のつくり方』『これでうまくいく!自治体の住民説明会の進め方』『そのまま使える!公務員の文書・資料サンプルBOOK』(すべて学陽書房)がある。
本書に書いていること!
まずは目次を確認してみましょう。
- 第1章:業務の効率を上げるフレームワーク
- 第2章:問題解決のアイデアを出すフレームワーク
- 第3章:組織の効率を高めるフレームワーク
- 第4章:自治体の現場で特に役立つフレームワーク
- 第5章:自治体でも活かせるラテラル・シンキング
- 第6章:「問題」の見つけ方・設定の仕方
本書は、公務員向けの「フレームワーク」活用のヒント集です。
一般的なビジネス本でもフレームワークに関する本は多くありますが、全ての活用事例が公務員向けのものであるため、公務員にとって非常に読みやすい1冊となっています。
また、フレームワークだけでなく、ラテラル・シンキング(水平思考)についてもまとめられています。
ラテラル・シンキングも身につけることで、日頃の仕事のアップデートに繋がるかもしれません。
まさに、本書は「公務員が仕事を楽に進めるための思考術」が詰まった1冊です。
本書を読んだ私の感想!
本書を読んだ私の感想は、「フレームワークの活用場面がよくわかった」でした。
私は、たくさんのフレームワークを知っていましたが、うまく活用出来ていませんでした。
しかし、本書を通じて、改めてフレームワークを学び直し、公務員のフレームワークの使い方を知ることが出来ました。
おそらく、今後の仕事を楽にすることに繋がっていくでしょう。
また、業務改善や住民サービスの向上などを目指すためにも、積極的にフレームワークを活用していきたいです。
そして、本書が公務員業界でも広がれば、社会はもっとアップデートされるのではないかとも感じました。
ぜひ多くの公務員に本書を手に取っていただき、職場に置いて活用してもらいたい1冊です。
私が本書で特に知ってもらいたい3つのこと!
本書は、「フレームワーク」について、事例も含めてわかりやすくまとめられた1冊でした。
ここでは、私が本書で特に知ってもらいたい3つのことについて、ご紹介します。
フレームワークを知る!
まずは、フレームワークを知ることです。
フレームワークは、ロジカル・シンキング(垂直思考)のツールです。
本書では、43種類のフレームワークが紹介されています。
しかし、43種類のフレームワークをいきなり全てを使いこなすことは、正直難しいです。
そのため、最初は「フレームワークを知る」を意識して、頭の片隅に知識を入れていきましょう。
そして、場面に応じて、本書を辞書的に活用すれば良いと思います。
フレームワークを活用することで、今の仕事を楽に進めることに繋がります。
また、仕事が全体的にアップデートもされるでしょう。
まずは「知る」を意識して、一つずつ身につけてみてください。
ラテラル・シンキングを知る!
次は、ラテラル・シンキングを知ることです。
みなさんは、ラテラル・シンキングという言葉を聞いたことはありますか?
ラテラル・シンキングとは、水平思考のことです。
本書では、以下のように紹介されています。
ラテラル・シンキングとは、前提や既成概念などにとらわれない、自由奔放な思考です。多様な視点から物事を捉え、考え方の可能性を広げるもので水平思考ともいわれます。
今の時代、公務員も広く柔軟な発想が求められる時代になりました。
本書を通じて、ロジカル・シンキングとラテラル・シンキングの違いや視点、発想法などを学ぶことができます。
ラテラル・シンキングを知り、更なる住民サービスの向上の役に立ててみてください。
「問題」の見つけ方・設定の仕方を知る!
次は、「問題」の見つけ方・設定の仕方を知ることです。
この内容は、本書の第6章で紹介されています。
第6章の中でも、以下の3つを意識するだけでも、かなりの変化が生まれるでしょう。
- それは誰の問題か
- 本当に解決すべき問題は何か
- 問題を発見・特定できているか
問題の本質を捉えることで、どのようにして問題解決に繋げることができるかの具体的な行動が見えてきます。
そして、本書で紹介されているフレームワークを活用することで、問題解決を楽に前に進めることもできるでしょう。
フレームワークを使う前に大切なことを、第6章では気付かせてもらいました。
問題を見つけて、どんどん解決して、住民に質の高いサービスを提供していきましょう。
まとめ
今回は、『公務員のための問題解決フレームワーク』の感想について、ご紹介しました。
本書は、問題解決に有効なフレームワークの種類と活用方法を、公務員にとってわかりやすい活用事例を通じて覚えることができる1冊でした。
そして、フレームワークを実践していくことで、業務改善や住民サービスの向上、組織の効率化、新規事業の立案などのあらゆる場面で役に立つでしょう。
これからは、私もフレームワークを活用しながら、仕事を進めていきたいです。
ぜひみなさんも本書を手に取っていただき、一つずつ実践してみてください。