地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

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現役地方公務員必見!令和3年度人事院勧告まとめ

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令和3年8月10日、令和3年度の人事院勧告が発表されました。
令和3年度の人事院勧告は、昨年に続き「期末手当の減額勧告」です。

人事院勧告は、本来は国家公務員の給与やボーナスなどに影響するものです。
しかし、実は私たち地方公務員の給与やボーナスにも大きく影響するものであり、基本的に各自治体で人事院勧告と同様の給与・ボーナスの反映が行われています。
そのため、私たち地方公務員においても、人事院勧告に対して興味を示すことは大切です。

では、今回の人事院勧告はどのような内容だったでしょうか?
今回は、令和3年度人事院勧告のまとめについて、ご紹介します。

人事院勧告とは?

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(引用:人事院公式ウェブサイト

まずは、そもそも人事院勧告がどのようなものかご存知でしょうか?
人事院と総務省のホームページの情報を基に、ご紹介します。

人事院勧告のことを知ろう!

まずは、人事院勧告のことを知りましょう。

人事院勧告を簡単に言えば、「国家公務員と民間企業の給与水準の釣り合いをとるための勧告」です。
人事院のウェブサイトには、以下の通りご紹介されています。

人事院の給与勧告は、労働基本権制約の代償措置として、職員に対し、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有するものであり、国家公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させること(民間準拠)を基本に勧告を行っています。人事院は、国家公務員の給与等勤務条件の決定について、法定すべき基本的事項は国会及び内閣に対する勧告により、具体的基準は法律の委任に基づく人事院規則の制定・改廃により、その責務を適切に果たすよう努めています。
(引用:人事院公式ウェブサイト

 

地方公務員にどのような影響があるのか?

次に、人事院勧告が地方公務員にどのような影響があるのかを確認しましょう。

「国家公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させること」という説明にもある通り、人事院勧告は国家公務員の給与水準の是正に対するものです。
しかし、地方公務員においても、この人事院勧告とほとんど同じ給与・ボーナスの是正が行われます。

その仕組みは、総務省のホームページにある「地方公務員の給与改定の手順」がとてもわかりやすいです。
以下をご参考に、地方公務員の給与やボーナスが決まる仕組みを知りましょう。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000035140.pdf

上図を見てもわかる通り、地方公務員の給与やボーナスは、各地方自治体の議会における給与条例改正の議決により決定となります。
しかし、給与条例改正の根拠として人事院勧告が使われています。
そのため、人事院勧告は地方公務員にも大きな影響があるものだと言えるでしょう。

令和3年度人事院勧告の内容とは?

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(引用:人事院公式ウェブサイト

令和3年度の人事院勧告は、「期末手当0.15月分引き下げ」という内容でした。
昨年度の人事院勧告は「期末手当0.05月分引き下げ」だったので、昨年度より減額幅は大きくなりました。

期末手当の0.15月分引き下げ

今回の人事院勧告は、「期末手当0.15月分引き下げ」という内容でした。
人事院勧告において、ボーナスは以下のように決められています。

昨年8月から本年7月までの直近1年間の民間企業の支給実績(支給割合)と公務員の年間の支給月数を比較

つまり、公務員と民間企業の支給実績の単純比較です。
その結果、令和3年度は、以下のようになりました。

  • 民間企業:4.32月 
  • 国家公務員:4.30月

民間企業の支給割合と均衡を図るため、国家公務員のボーナスは4.45月分から4.30月分へと引き下げになりました。

令和3年度6月
・期末1.275月(支給済み)
・勤勉0.95月(支給済み)
令和3年度12月
・期末1.125月(現行1.275月)
・勤勉0.95月(改定なし)
令和4年度6月以後
・期末1.20月
・勤勉0.95月

月例給の据え置き

今回の人事院勧告で、月例給の改定勧告はありませんでした。
人事院勧告において、月例給は以下のように決められています。

公務員と民間企業の4月分給与を調査し、主な給与決定要素である役職段階、勤務地域、 学歴、年齢を同じくする者同士を比較

つまり、毎年4月の給与を基準として決定しているものです。
その結果、令和3年度は、以下のようになりました。

  • 民間給与:407,134円
  • 国家公務員給与:407,153円

ここで言う「民間給与」とは、単純な平均ではありません。
「国家公務員の人員構成と同じ人員の民間企業であればいくら給与が支払われるのか?」を算出した民間給与額です。
そのため、全国的な全民間企業の平均ではないことを理解しておきましょう。

そして、令和3年度における比較結果は、19円しかありませんでした。
民間給与との差がとても小さく適切な給与改定が困難であることを理由に、令和3年度は月例給の改定が行われないことになりました。

その他

人事院勧告は、給与やボーナスだけのものではありません。
今回は、以下のような内容についても述べられていました。

  • 非常勤職員へのボーナスに相当する給与の見直し
  • テレワーク(在宅勤務)への対応
  • 今後の給与制度見直し
  • 公務員人事管理に関する報告

特に、公務員における人材の確保及び育成は大きな課題と言われています。
公務員志望者の減少や若手職員の離職増加、デジタル人材の確保などが、令和3年度人事院勧告でも課題として取り上げられています。
その他、男性職員の育児の促進や女性職員の活躍の促進、長時間労働の是正、仕事と家庭生活の両立など、様々な内容が書かれていますので、ぜひ給与・ボーナスの改定以外についてもご覧ください。

まとめ

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今回は、令和3年度人事院勧告のまとめについて、ご紹介しました。

令和3年度の人事院勧告は、「期末手当0.15月分引き下げ」という結果でした。
月例給は「官民格差がほとんどない」との理由で据え置きでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響が続く昨今において、来年度は月例給の引き下げもあり得るかもしれません。

本記事でもご紹介した通り、人事院勧告は、地方公務員の給与にも大きく影響します。
しかし、地方公務員の月例給の引き下げを行うことは、優秀な地方公務員の離職による質の低下が進む恐れもあるので、改定は慎重に行ってほしいと私は考えています。
令和3年度の改定はそこまで大きなものではありませんでしたが、来年度はどうなるかわかりませんので、引き続き注視していきたいです。

もしも人事院勧告のことを知らなかった人は、人事院のホームページに掲載されている過去の人事院勧告をご覧ください。
「人事院勧告とは、どのようなものか?」や「今までどのような人事院勧告があり、どのような改定があったか?」などがわかるでしょう。
私たち地方公務員の給与にも大きく影響するものであるため、みなさんも本記事をきっかけに勉強してみてください。

naya0708.hatenablog.com

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