地方公務員に内定された方、この度は、おめでとうございます。
これから地方公務員として一緒に働けることを、とても嬉しく思います。
さて、地方公務員として内定された後から入庁まで、かなりの時間が空きます。
その期間でいろいろとやりたいことがあると思いますが、意識的に気をつけてもらいたいことがいくつかあります。
本記事でご紹介することは、この社会に生きる人として当たり前のことでもあります。
しかし、意外と意識されていない人も多いようなので、改めて本記事を通じて、気持ちを引き締めてもらえたらと思います。
では、どのようなことでしょうか?
今回は、内定取消にならないためにも、地方公務員内定者が意識的に気をつけたい3つのことについて、ご紹介します。
意識的に気をつけたい!「交通違反」と「交通トラブル」
まずは、「交通違反」と「交通トラブル」です。
結論として、「交通違反」や「交通トラブル」を起こしたとしても、運転を前提とする仕事でない限り、内定が取り消しになることは基本的にないでしょう。
人身事故の加害者や飲酒運転などの場合はこの限りではありませんが、そもそも「交通違反」や「交通トラブル」に関する情報は、警察から就職自治体に連絡が行くこと自体ありません。
ただし、目撃した住民などから、就職する自治体に対する問い合わせは、十分あり得ます。
そもそも、内定を取り消す行為を行うことは、とても難しいです。
最高裁判所の判例でも、以下のような事例があります。
採用内定の取消事由は、採用内定当時知ることができず、また知ることができないような事実であって、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる。
(大日本印刷事件・最2小判昭和54年7月20日)
この判例からもわかる通り、内定を取り消すには、かなりの理由が必要だということです。
しかし、「交通違反」や「交通トラブル」の内容次第では、内定取り消しも十分にあり得るので、十分に注意するようにしましょう。
また、自動車だけではなく、自転車の運転にも気をつける必要があります。
最近では、自転車を運転していて歩行者に怪我を負わせる事例が多く生まれています。
自動車や自転車を運転される人は、日ごろから十分に気をつけるように意識しましょう。
内定取消もあり得る!「飲酒運転」と「飲酒トラブル」
次は、お酒をよく飲む人や酒癖が悪い人は気をつけたい「飲酒運転」と「飲酒トラブル」です。
学生であったとしても、「地方公務員内定者」としての自覚を持って、お酒と付き合うようにしましょう。
「飲酒運転」は絶対にやってはいけない!
一人の人間として、「飲酒運転」は絶対にやってはいけない行為です。
「飲酒運転」には厳しい罰則があるだけでなく、場合によっては逮捕もされます。
近年、「飲酒運転」によるとても悲しいニュースも続いています。
そもそも、「飲酒運転」は、百害あって一利なしです。
たった一度の失態で自分の人生を棒に振るだけでなく、他人の人生を巻き込んでしまう可能性すらあります。
「少しだけ」や「短い距離だから」など、自分を絶対に甘やかさないようにしましょう。
また、一番注意が必要なことは、飲酒翌日の運転です。
前日お酒を飲んだ量や時間経過、体質などにもよりますが、翌日運転でも「飲酒運転」になるケースもあります。
特に、飲酒翌日の午前中は、注意が必要かもしれません。
体格や体質、体調などによって異なりますが、体重が65kgの人の場合、お酒を2合飲むとアルコールが抜けるまで6~7時間程度、3合飲むと9~10時間程度かかるといわれています。
(引用:飲酒運転に関する意識調査2018/株式会社タニタ)
この記事の情報をきちんと理解した上で、翌日運転する予定のある人はお酒を控える、又は、量を調整するなど意識が重要になります。
何度でも言いますが、「飲酒運転」は絶対にやってはいけません。
その意識を持ち、また、周りの人に注意できるような人になっていきましょう。
酒癖の悪い人は「飲酒トラブル」に注意!
酒癖の悪い人は、「飲酒トラブル」にも注意が必要です。
「飲酒トラブル」とは、いわゆる「泥酔」や「喧嘩」、「不法侵入」、その他の「迷惑行為」です。
程度によっては、警察に通報されて逮捕されることもあり得るでしょう。
もしかしたら、今までの学生時代に注意されてこなかったことから、「許されている」と勘違いしていることもあるかもしれません。
しかし、地方公務員になる前のタイミングで、改めて「やっていいこと」と「やってはいけないこと」を再度見直してみてください。
私自身も、お酒で失敗した人を何人も見てきました。
「お酒は飲んでも、呑まれるな。」と言われるように、お酒は、自分の限界を知った上で楽しむようにしましょう。
「SNSの運用」は要注意!投稿の影響力を意識しよう!
最後は、「SNSの運用」についてです。
FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSを利用することが当たり前になりつつある現代社会において、私たち地方公務員は、投稿の影響力を意識しなければなりません。
特に、最近では、SNSでの不適切な投稿により、厳重注意や処分などの話を聞くこともあります。
注意すべきポイントとしては、主に以下のようなことが挙げられるでしょう。
- 不適切な投稿
- 炎上を招く可能性がある投稿
- 個人情報に関わる投稿
- 勤務時間中での投稿 など
上記の復興庁の事例でもあるように、私たち地方公務員は、不適切な投稿などにより「信用失墜行為」や「職務専念義務違反」で処分される可能性もあります。
特に、実名でSNSを運用している人は、強く意識する必要があるでしょう。
不安がある人は、まずは鍵付き匿名アカウントで運用することを、私はおすすめしています。
ただし、鍵付き匿名アカウントであったとしても、投稿する内容によっては個人を特定することもできます。
SNSの運用をする人は、投稿内容を意識して運用するようにしてみましょう。
まとめ
今回は、内定取消にならないためにも、地方公務員内定者が意識的に気をつけたい3つのことについて、ご紹介しました。
「地方公務員内定者が意識的に気をつけたい3つのこと」としてご紹介しましたが、ご覧いただいた通り、この記事の内容は、現役地方公務員であっても一般的な社会人であっても同様に気をつけたいことです。
社会のルールの中で生きる「ひとりの大人」として、守ることはきちんと守りながら働きましょう。
地方公務員の内定をもらった後に、旅行や飲食を楽しみたい、そして、SNSで発信していきたい気持ちはわかります。
しかし、守るべきことはきちんと守って、晴々とした入庁を迎えてくれることを願っております。