2021年8月20日に、学陽書房から『PowerPointからPR動画まで!公務員の動画作成術』が出版されました。
本書は、自治体の伝わる動画の作り方について書かれた1冊です。
デザインや情報発信に関する公務員スキルアップ本を多く手がけている佐久間智之さんにより、動画に関するノウハウや実践術が全て詰め込まれた本となっています。
これからの住民への情報発信において、動画という手段は欠かせません。
しかし、動画の作り方やツールがわからない地方公務員は、まだまだ多くいるでしょう。
私も曖昧な知識のままで動画を作っていましたが、本書を一通り読むことで、動画作りに更なる意欲が湧き、次のステップに進む気持ちになることができました。
みなさんにとっても、情報発信の次の一歩を踏み出す1冊になるでしょう。
では、本書にはどのようなことが書かれているのでしょうか?
今回は、『PowerPointからPR動画まで!公務員の動画作成術』の感想について、ご紹介します。
本書の概要と感想!
『PowerPointからPR動画まで!公務員の動画作成術』(著者:佐久間 智之 氏)
2021年8月20日発売
佐久間 智之(さくま ともゆき)
早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員/厚生労働省年金広報検討会構成員/PRDESIGN JAPAN株式会社代表取締役/PR TIMES エバンジェリスト/Zipang顧問。1976年生まれ。東京都板橋区出身。埼玉県三芳町で公務員を18年務め税務・介護保険・広報担当を歴任。在職中に独学で広報やデザイン・写真・映像などを学び全国広報コンクールで内閣総理大臣賞受賞、自治体広報日本一に導く。地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2019受賞。2020年に退職し独立。現在は早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員のほか自治体の広報アドバイザー、厚生労働省年金広報検討会構成員などを務めながら企業のサポートも行う。全国で広報、デザインや人材育成の研修講師として活動。講演多数。
本書に書いていること!
まずは目次を確認してみましょう。
- 1章:基礎編 自治体動画作りをする前に
- 2章:初級編 Power Point&Windowsで動画作り
- 3章:中級編 スマホ1台で動画作り
- 4章:上級編 一眼レフ&有償ソフトで動画作り
- 5章:配信・分析編 YouTubeで動画配信&分析
本書は、自治体の伝わる動画の作り方について書かれた1冊です。
Power Pointやスマートフォンでの動画作りについても書かれており、誰もが動画作りを始めることができるマニュアルのような本です。
「動画を作ったことがない!」
「自分にはセンスがない!」
「何から手をつけて良いのかわからない!」
「再生回数が伸びない!」
このような悩みを抱える地方公務員は、全国各地にとても多いでしょう。
しかし、本書では、全国各地の地方公務員が抱える「動画」に関する悩みの解決に繋がる「住民に伝わるための動画作り」を、とてもわかりやすく解説しています。
動画を撮るために必要な機材や準備方法だけでなく、手話通訳ワイプやテロップの付け方、きれいな映像の撮り方や加工方法など、動画作りの中で誰もが知りたい情報が詰まっています。
地方公務員だけではなく、多くのビジネスマンや学生にも活きる内容となっていますので、ぜひ情報発信や広報に関わる幅広いみなさんにも読んでもらいたい1冊です。
本書を読んだ私の感想!
本書を読んだ私の感想は、「全国各地で動画による自治体の情報発信が進む1冊になる!」でした。
実際の動画作りのイメージ写真が多く使われており、フルカラーで視覚的にも読みやすく、また、頭にも入りやすかったです。
そのため、本を読むことが苦手な人でも、動画作りについて簡単に学ぶことが出来ます。
また、PowerPointやスマートフォンでも見やすくてきれいな動画を作る方法や、本格な機材とソフトの紹介と活用方法、そして、配信・分析方法などまで、とても詳しく載っています。
そのため、動画に関する気になる情報は、全て詰め込まれているのではないかと思いました。
これからの自治体の情報発信において、間違いなく動画が主流になる時代が訪れます。
今から動画作りの知識の習得や実践を少しずつ積み重ねることが大切だと言えるでしょう。
ぜひ明日からの実践のための1冊として、読んでみてください。
本書で特に読んでほしい3つの内容!
本書は、自治体による動画作りの知識と実践方法について、一つひとつわかりやすくまとめられた1冊でした。
ここでは、本書で特に読んでほしい3つの内容について、ご紹介します。
3つの「伝わる動画を作るポイント」を知る!
まずは、3つの「伝わる動画を作るポイント」を知ることです。
この内容は、本書の第1章内で書かれています。
佐久間さんは、以下の3つの内容をポイントにあげていました。
- 目的・ターゲットを明確にする
- ワンメッセージで情報を絞る
- 共感される工夫を凝らす
自治体の情報発信において、「伝える」発信が目立ちます。
しかし、本当に情報発信において重要なことは、「伝わる」発信です。
本書全体を通じて、動画による「伝わる」発信術がまとめられています。
その中でも、この「伝わる動画を作るポイント」で紹介されている3つは、どのような情報発信においてもとても大切な基礎と言えるでしょう。
「なぜ動画を作るのかを考える」から始まり、「動画を見た人のメリットを考える」など、この見開き6ページだけの情報量を理解するだけでも、多くの地方公務員の情報発信力は変わるのではないかと思います。
第1章では、上記の他にも、動画作りを始める前に知っておきたい基礎的な内容がとてもわかりやすくまとめられています。
私も基礎を復習した上で、改めて情報発信について考え直すきっかけにもなりました。
ぜひ皆さんも「伝える」発信から「伝わる」発信へ変わるために、読んでみてください。
PowerPointでの動画作り!
次は、PowerPointでの動画作りです。
この内容は、本書の第2章で書かれています。
そもそも、皆さんはPowerPointで動画を作れることを知っていましたか?
おそらく、知らない人が多いのではないかと思います。
私は事業の説明動画を作る際にPowerPointを活用しているのですが、毎回のように、周りに「知らなかった」と驚かれています。
本書の第2章では、実際にPowerPointで動画を作る方法について、とても細かく紹介されています。
PowerPointでの動画作りが浸透するだけでも、自治体による情報発信が変わるのではないかと私は感じています。
特に、「そんなことができるの!?」と感じる人が多いのは、以下のようなものです。
- ワイプでの収録ができる
- PowerPointで字幕やテロップを入れる
- BGMや効果音を入れる
アニメーションを活用したスライドショー動画までは知っている人も多いでしょう。
しかし、字幕やテロップを入れたり、BGMや効果音までPowerPointで作れることを知らない人はまだまだ多いです。
本書を通じて、PowerPointを使いこなし、住民に伝わる動画作りが1つでも多く増えることを願っています。
ワンランクアップの動画編集術!
最後は、ワンランクアップの動画編集術です。
この内容は、本書の第4章で書かれています。
- あっと注目させる動画の効果
- 最後まで見てしまう動画の作り方
- 動画作りのお悩み解決方法
- 手話動画の撮影と編集方法
本書では、この4つの見出しがワンランクアップの動画編集としてまとめられています。
内容としては、アイキャッチや色味、動画の時間、BGMの活用、クロマキー処理、グリーンバック撮影などです。
本書の第4章で書かれている内容は「上級編」として紹介されていますが、魅せ方や考え方は、動画初心者の人にとっても参考になることは多いです。
住民に伝わる動画だけでなく、世の中に広く届く動画を作るためにも、ぜひ皆さんも一度ご覧ください。
まとめ
今回は、『PowerPointからPR動画まで!公務員の動画作成術』の感想について、ご紹介しました。
本書は、自治体の伝わる動画の作り方について書かれた1冊でした。
そもそも動画作りは、「専門の知識が必要」や「時間と労力がかかる」と思われがちです。
しかし、本書をマニュアル本として活用することで、専門の知識を身につけながら、最小限の時間で動画作りに取り組むことができるでしょう。
私も本書を通じて、これからの自治体情報発信を考えて実践する良いきっかけになりました。
住民に伝わる情報発信を行なっていくためにも、ぜひみなさんも本書を購入し、実践する1冊としてご活用ください。