2022年2月1日に、学陽書房から『ゼロからわかる!公務員のためのデータ分析』が出版されました。
本書は、データを活用するための考え方や分析方法、アイデアなどがまとめられた1冊です。
アンケートや行政評価などをより正確で効率的に行うための実践事例も紹介されており、明日から実務に活かせるスキルが身につくでしょう。
私も業務の中でアンケート調査を行うことがあるのですが、調査方法から分析方法まで役に立つ内容ばかりで感動しました。
では、本書にはどのようなことが書かれているのでしょうか?
今回は、『ゼロからわかる!公務員のためのデータ分析』の感想について、ご紹介します。
本書の概要と感想!
『ゼロからわかる!公務員のためのデータ分析』(著者:岡 祐輔 氏)
2022年2月1日発売
岡 祐輔(おか ゆうすけ)
福岡県糸島市企画部経営戦略課主任主査。MBA(経営修士)。2003年に糸島郡二丈町(現糸島市)に入庁。民間の経営手法を公共経営に活かすため、仕事の傍ら、九州大学ビジネススクールに飛び込み、MBA取得。地方創生☆政策アイデアコンテスト2016地方創生担当大臣賞、帝国データバンク賞。地方公務員アワード2018を受賞。
本書に書いていること!
まずは目次を確認してみましょう。
- 序章:身近でさがせる!政策分析のタネ
- 第1章:実例でわかる!データ分析の基本思考
- 第2章:体感しよう!データ分析の着眼点
- 第3章:アナログでできる!Excelでキレのあるグラフを作る方法
- 第4章:みんなが知りたい!聞き取り・アンケート分析の方法
- 第5章:明日からすぐにマネできる分析の実践例
本書は、データを活用するための考え方や分析方法、アイデアなどがまとめられた1冊です。
Excelでキレのあるグラフを作る方法や分析の実践例など、実務に活かせる内容が盛りだくさんとなっています。
特に、データ分析の着眼点は、全地方公務員にとって生涯役に立つ大切な視点です。
「データ」という単語に抵抗がある人でも理解しやすい書き方となっているので、ぜひ本書を読んでみてください。
本書を読んだ私の感想!
本書を読んだ私の感想は、「データ分析の教科書のような1冊!」でした。
私はどちらかと言えば、データ分析が得意な方だと思っています。
しかし、データ分析の方法が正しいか自信を持てない場面も多々ありました。
本書を読むことで著者の岡さんから背中を押してもらい、自分に自信を持つことが出来るようになりました。
また、新人職員からベテラン職員まで活きる「データ分析の思考」や「データ分析の実践術」は、まさに教科書のような内容です。
1人1冊、もしくは、1部署に1冊置いておくことをおすすめします。。
本書で特に私がみなさんに読んでもらいたい3つの内容!
本書は、データを活用するための考え方や分析方法、アイデアなどがまとめられた1冊でした。
ここでは、本書で特に私がみなさんに読んでもらいたい3つの内容について、ご紹介します。
分析の2大王者「分解」「比較」!
まずは、分析の2大王者「分解」「比較」です。
本書の第1章ー3・4にまとめられている内容です。
著者の岡さんは、「分解」と「比較」を同時に繰り返すことで、見えなかったものが見えるようになると述べていました。
「分解」には、3Cや4P分析、PEST分析など様々な手法があります。
そして「比較」は、地域分析でも大変重要なものだそうです。
「何をどうしたいのか?」の目的を明確にして、情報を整えて分析することが、とても大切ということがよくわかりました。
第1章では、「分析をする前のマインドセット」のようなお話が多くあり、とても勉強になりました。
分析の4ステップ〜手順のまとめ〜
次は、分析の4ステップ〜手順のまとめ〜です。
本書の第1章ー10にまとめられている内容です。
- 目的を決める
- 仮説を立てる
- データを集める
- 分析して検証する
分析の手順のまとめとして、この4つのステップが紹介されていました。
この4ステップを、みなさんも明日からの仕事に組み込んでみましょう。
この4つの中でも、地方公務員は「仮説」が下手な印象を私は持っています。
もしかしたら今の地方公務員は、様々な情報収集や分析方法よりも「仮説思考」を身につける方が大切なのかもしれません。
本書内で仮説思考の極め方も述べられていますので、ぜひご一読ください。
アンケート票の作成と分析!
最後は、アンケート票の作成と分析です。
本書の第4章ー4から7にまとめられている内容です。
地方公務員の仕事において、アンケート調査は結構頻繁に行われる仕事です。
みなさんの仕事で行うアンケートの質問項目は、なぜその質問項目になっているのかご存知でしょうか?
本書を読むことで、質問項目作成の流れとポイントを学ぶことが出来ます。
また、Excelによる集計方法と分析方法も丁寧にまとめられているため、実務に役立つことが間違いない章でしょう。
特にアンケート調査の実務を行う若手・中堅地方公務員のみなさんは、必読です。
まとめ
今回は、『ゼロからわかる!公務員のためのデータ分析』の感想について、ご紹介しました。
本書は、データを活用するための考え方や分析方法、アイデアなどがまとめられた1冊でした。
私たち地方公務員の様々な業務において、データ分析は欠かせません。
本書は、データ分析の教科書のような位置付けで、全ての地方公務員の役に立つものとなるでしょう。
また、数字が苦手でデータと向き合いたくない人もいるかもしれません。
しかし、このような人だからこそ、このわかりやすくデータ分析についてまとめられた本書を強くおすすめしたいです。
明日からのデータ分析を効率的で効果的に行うために、ぜひみなさんもお読みください。