地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

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「公の施設」とは?地方自治法で示される5つの具体的な要件とは?

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みなさんは、「公の施設」がどのようなものかご存知でしょうか?

「地方公共団体が設置する全ての施設」と考えている人は、多いと思います。
私も全ての施設だと思っていましたが、地方自治法やその他文献を通じて調べてみると、「公の施設」には細かい要件があることを知りました。

では、どのような要件でしょうか?
今回は、地方自治法で示される「公の施設」の5つの具体的な要件について、ご紹介します。

「公の施設」とはどのようなものか?

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「公の施設」をきちんと理解するためには、地方自治法の理解が欠かせません。
ここでは、地方自治法や総務省通知を通じた「公の施設」の基礎をご紹介します。

地方自治法を確認する!

まずは、地方自治法を確認することです。

「公の施設」に関しては、以下のとおり、地方自治法第244条に書かれています。
この条文が全てと言っても過言ではないため、どのような内容が書かれているか確認してみてください。

地方自治法第244条
普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。
2 普通地方公共団体(次条第三項に規定する指定管理者を含む。次項において同じ。)は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。
3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。
(引用:地方自治法

naya0708.hatenablog.com

「公の施設」の代表的な例とは?

次は、「公の施設」の代表的な例です。

総務省自治行政局「公の施設の指定管理者制度の導入状況等に関する調査」調査要領では、以下のものが例としてあげられています。
「公の施設」のイメージが湧くと思いますので、一つひとつ確認してみてください。

▼レクリエーション・スポーツ施設
競技場、野球場、体育館、テニスコート、プール、スキー場、ゴルフ場、海水浴場、国民宿舎、宿泊休養施設等

▼産業振興施設
産業情報提供施設、展示場施設、見本市施設、開放型研究施設等

▼基盤施設
駐車場、大規模公園、水道施設、下水道終末処理場、ケーブルテレビ施設等

▼文教施設
県・市民会館、文化会館、博物館、美術館、自然の家、海・山の家等

▼社会福祉施設
病院、特別養護老人ホーム、介護支援センター、福祉・保健センター等

www.soumu.go.jp

地方自治法で示される「公の施設」の5つの具体的な要件とは?

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では、「公の施設」は、どのような基準で判別するのでしょうか?
ここでは、5つの具体的な要件をご紹介します。

施設であること!

1つ目は、施設であることです。

「公の施設」は、物的施設を中心とする概念です。
人的な側面は、必ずしもな要素ではないとされています。

地方公共団体が設けるもの!

2つ目は、地方公共団体が設けるものです。

簡単に言えば、国や地方公共団体以外が設置する施設は、「公の施設」ではありません。
必ず地方公共団体が設置する施設となります。

なお、この場合の設置とは、必ずしも所有権を有する必要はありません。
賃借権、使用賃借権などの所有権以外で「公の施設」を住民に利用させる権原の取得で足りるものとされています。

住民の利用に供するためのもの!

3つ目は、住民の利用に供するためのものです。

「公の施設」は、住民の利用に供される施設である必要があります。
公の目的のために設置された施設であったとしても、住民の利用に供することを目的としないものは「公の施設」の概念から外れるというものです。

そのため、自治体庁舎や純たる研究所などは、「公の施設」に該当しません。
勘違いしている人も多い部分なので、きちんと理解しておきましょう。

当該地方公共団体の住民の利用に供するためのもの!

4つ目は、当該地方公共団体の住民の利用に供するためのものです。

「公の施設」の利用を供されるべき住民は、原則として当該施設を設置する地方公共団体の住民です。
そのため、国民の利用に供するための施設であったとしても、当該施設を設置する地方公共団体の住民の利用に供しない施設は「公の施設」とは言いません。

なお、ここで示す「住民」とは、住民の全てを対象とするものではありません。
合理的であれば、一定の範囲に限られた住民であってもよいとされています。

住民の福祉を増進する目的をもって設けるもの!

5つ目は、住民の福祉を増進する目的をもって設けるものです。

「公の施設」の利用目的は、直接住民の福祉を増進するためのものです。
そのため、競輪場・競馬場などの収益事業のための施設は、住民の利用に供していたとしても「公の施設」ではないとされています。

まとめ

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今回は、地方自治法で示される「公の施設」の5つの具体的な要件について、ご紹介しました。

「公の施設」は、地方公務員として働いていると、何かと耳にする言葉です。
一般的ではない行政用語であるため、私も働き始めるまでは知りませんでした。

本記事の内容は、他のサイトの記事でもいろいろと書かれている内容です。
「公の施設」のことを知らなかった人は、ぜひこの機会に勉強してみてください。

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