地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

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「公有財産」とは?「普通財産」と「行政財産」の違いを知ろう!

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庁舎、消防庁舎、道路、学校、体育館、公園、観光施設、道の駅など。

みなさんの身の回りにあるこれらの行政施設は、地方自治法上で「公有財産」として扱われています。
「公有財産」の区分や管理・処分についても、地方自治法上で細かく規定されています。
しかし、業務として関わらない限り、「公有財産」の区分などを理解している人が少ないように感じています。

では、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、「公有財産」の解説と「普通財産」と「行政財産」の違いについて、ご紹介します。

「公有財産」とはどのようなものか?

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「公有財産」をきちんと理解するためには、「財産」の全体像と地方自治法の理解は欠かせません。
最初は、きちんと仕組みの理解から始めてみましょう。

「財産」の全体像を理解する!

まずは、「財産」の全体像を理解することです。
地方自治体における「財産」は、地方自治法上において、以下の4つに分類されています。

  1. 公有財産:市が所有する財産。
  2. 物品:現金、公有財産、基金以外のもの。
  3. 債権:金銭の給付を目的とする権利。
  4. 基金:条例により設置するもの。特定の目的のために財産を積み立て、または定額の資金を運用するために設けるもの。

本記事では、この4つの中にある「公有財産」をご紹介するものです。
「物品」「債権」「基金」のいずれにおいては、本記事では割愛させていただきます。

地方自治法を確認する!

次は、地方自治法を確認することです。

「公有財産」に関しては、以下のとおり、地方自治法第238条に書かれています。
どのような内容が書かれているのか確認してみてください。

地方自治法第238条
この法律において「公有財産」とは、普通地方公共団体の所有に属する財産のうち次に掲げるもの(基金に属するものを除く。)をいう。
一 不動産
二 船舶、浮標、浮桟橋及び浮ドック並びに航空機
三 前二号に掲げる不動産及び動産の従物
四 地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利
五 特許権、著作権、商標権、実用新案権その他これらに準ずる権利
六 株式、社債(特別の法律により設立された法人の発行する債券に表示されるべき権利を含み、短期社債等を除く。)、地方債及び国債その他これらに準ずる権利
七 出資による権利
八 財産の信託の受益権
2 前項第六号の「短期社債等」とは、次に掲げるものをいう。
一 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第六十六条第一号に規定する短期社債
二 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項に規定する短期投資法人債
三 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項に規定する短期債
四 保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項に規定する短期社債
五 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項に規定する特定短期社債
六 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項に規定する短期農林債
3 公有財産は、これを行政財産と普通財産とに分類する。
4 行政財産とは、普通地方公共団体において公用又は公共用に供し、又は供することと決定した財産をいい、普通財産とは、行政財産以外の一切の公有財産をいう。
(引用:地方自治法

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「行政財政」と「普通財産」とは?

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先ほどご紹介した地方自治法第238条による「公有財産」とは、「行政財産」と「普通財産」の2つの財産の総称です。
では、「行政財政」と「普通財産」とは、どのようなものでしょうか?

「行政財政」と「普通財産」の違い!

まずは、「行政財政」と「普通財産」の違いです。

地方自治法第238条の3に基づき、「公有財産」は、「行政財産」と「普通財産」に分類されます。
「行政財産」は、特定の行政目的に用いられるものですが、「普通財産」は「行政財産」と異なり、特定の行政目的に直ちに用いられるものではありません。
地方公共団体が一般私人と同等の立場で、所有するものです。

  • 行政財産:公用又は公共用に供し、または供することを決定した財産
  • 普通財産:行政財産以外の財産

また、地方自治法第238条の4及び第238条の5における財産の管理・処分にも大きな違いがあります。
「行政財政」は、地方自治法第238条の4に基づき、一部の場合を除き、原則、貸付・交換・売払い・譲渡・出資の目的とすること、信託すること、私権を設定することができません。
しかし、「普通財産」は、地方自治法第238条の5に基づき、貸付・交換・売払い・譲渡・出資の目的とすること、信託すること、私権を設定することができます。

「行政財政」の2つの区分!

「行政財政」の2つの区分です。

先ほどもご紹介した通り、「行政財産」とは、公用又は公共用に供し、または供することを決定した財産のことです。
このうち、行政が直接使用する財産を「公用財産」、市民が一般利用する財産を「公共用財産」といいます。

  • 公用財産:市庁舎、消防庁舎など
  • 公共用財産:道路、学校、体育館、公園など

これらは「行政財政」に該当するため、地方自治体第238条の4に基づきます。
そのため、一部の場合を除き、原則、貸付・交換・売払い・譲渡・出資の目的とすること、信託すること、私権を設定することができません。

まとめ

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今回は、「公有財産」の解説と「普通財産」と「行政財産」の違いについて、ご紹介しました。

「普通財産」と「行政財産」の目的の違いは、主に、財産の目的と管理・処分です。
まずは、身近な施設がどの財産に該当するのかを確認することから、ぜひ始めてみてください。

また、私たちの仕事に関わるほとんどの内容は、地方自治法や地方公務員法に書かれています。
目次だけでも良いので、どのようなものがあるかを一度見てみてください。

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