2022年4月27日に、星海社から『お役所仕事が最強の仕事術である』が出版されました。
本書は、お役所仕事と言われる公務員の守りの仕事術「話し方」「文章術」「交渉術」「反論術」を、一般のビジネスパーソン向けにまとめられた1冊です。
世の中には「公務員にはスキルがない」と思っている人も多くいると思いますが、本書を通じて、公務員の強みを知ることができるでしょう。
私も本書から様々なことを学ばせていただき、明日から実践してみたい仕事術が盛りだくさんでした。
では、本書にはどのようなことが書かれているのでしょうか?
今回は、『お役所仕事が最強の仕事術である』の感想について、ご紹介します。
本書の概要と感想!
『お役所仕事が最強の仕事術である』(著者:秋田 将人 氏)
2022年4月27日発売
秋田 将人(あきた まさと)
著作家。30年以上、自治体に勤務し、定年前に管理職として退職。在職中は、福祉・教育・防災などの現場から、人事・財政・議会などの官房系まで幅広く勤務。退職後は、書籍執筆、研修講師などを通じて、全国の公務員や自治体を応援する活動を行っている。また、別名義でWEBライター・ブックライターを行うなど、活動の幅も広げている。著書として、『残業ゼロで結果を出す 公務員の仕事のルール』、『見やすい! 伝わる! 公務員の文書・資料のつくり方』、『公務員のための問題解決フレームワーク』(いずれも学陽書房)などがある。
本書に書いていること!
まずは目次を確認してみましょう。
- 第1章:間違えない、揚げ足を取られない公務員の「話し方」
- 第2章:表現1つで、天国にも地獄にもなる公務員の「文章術」
- 第3章:何とか自分の意向を通したい公務員の「交渉術」
- 第4章:モンスタークレーマーにも負けない公務員の「反論術」
本書は、お役所仕事と言われる公務員の守りの仕事術「話し方」「文章術」「交渉術」「反論術」を、一般のビジネスパーソン向けにまとめられた1冊です。
公務員のリアルな仕事術について、例え話も交えながら丁寧に書かれているため、非常に読みやすい内容となっています。
特に、若手公務員や中堅公務員にとっては、学べることがとても多いでしょう。
「攻め」の仕事をするために、まずは「守り」の仕事を身につけてみませんか?
本書を読んだ私の感想!
本書を読んだ私の感想は、「お役所仕事の基礎を学ぶことで働く自信に繋がる!」でした。
私は、本書に書かれている「お役所仕事」について、意外と現役地方公務員も出来ていないのではないかと感じました。
私自身も出来ていないことが多く、本書内には反省・改善すべき内容もありました。
組織の体質や地域性などによる差も多少あると思いますが、本書に書かれている「お役所仕事」は、私たち地方公務員にとっての根幹となる仕事術だと思います。
ぜひ本書を読んで、今一度、地方公務員としての基礎となる仕事術を学び直しませんか?
本書で特に私がみなさんに読んでもらいたい3つの内容!
本書は、お役所仕事と言われる公務員の守りの仕事術「話し方」「文章術」「交渉術」「反論術」を、一般のビジネスパーソン向けにまとめられた1冊でした。
ここでは、本書で特に私がみなさんに読んでもらいたい3つの内容について、ご紹介します。
判断しない上司に判断させる資料!
まずは、判断しない上司に判断させる資料です。
これは、第2章に書かれている内容です。
どの自治体においても、「自分で責任を取りたくないから判断をしたくない」という上司は、必ず存在します。
資料作成の大きな役割として、このような上司に「判断させる」ことがあります。
本書では、案を3つ準備して判断させるという方法が紹介されています。
1つの案だけであれば、難癖をつけて判断を先延ばしにされる可能性が高いためです。
大変参考になる仕事術だと思いますので、ぜひご一読ください。
読み手の立場になってあらゆる事態を想定する!
次は、読み手の立場になってあらゆる事態を想定することです。
これは、第2章に書かれている内容です。
本書では、想定問答集の作成を例に紹介されています。
徹底的に読み手の立場になって内容や形式を含めて配慮された文書は、想像力や文書作成能力、危機管理能力を高めてくれるという内容です。
また、相手の立場に立って考えるという視点は、文章術だけではなく「話し方」「交渉術」「反論術」を含め、全ての仕事に共通する内容です。
とても大切なことなので、みなさんも身につけておいてください。
提案・意見をかわす反論法!
最後は、提案・意見をかわす反論法です。
これは、第4章に書かれている内容です。
本書では、議会からの提案や意見を例に紹介されていますが、首長や上司、住民などに対しても使えるテクニックです。
内容として、3つのフレーズが紹介されていました。
- 検討します。
- 研究します。
- 長期的な課題と認識しています。
「検討します」は、実現の可能性が少しでもあるもので、「研究します」は、検討よりも実現の可能性が未知数なものです。
もちろん、使用するタイミングや相手のことを考慮して使うべきフレーズであるため、全ての場で同様に通用するものではありません。
しかし、知っておいて損はない手法であるため、ぜひ読んでおいてほしい内容です。
まとめ
今回は、『お役所仕事が最強の仕事術である』の感想について、ご紹介しました。
本書は、お役所仕事と言われる公務員の守りの仕事術「話し方」「文章術」「交渉術」「反論術」を、一般のビジネスパーソン向けにまとめられた1冊でした。
全体を通してリアルな実例を基に書かれていたため、とてもイメージしやすい内容でした。
地方公務員の働き方も多岐に変化していく時代ではありますが、本書で紹介されている仕事術は、生涯的に必要となるものばかりです。
日々の仕事を少しでも楽にするためにも、地方公務員のみなさんは、ぜひ本書を手に取ってご一読ください。