地方公務員ブロガー 納 翔一郎~富田林INFORMATION×WORK×LIFE~

【2022.12.28更新終了】地方公務員のこと、富田林市のこと、公務員本の読書記録などを書くブログです。

地方公務員でもクビになる!?「分限免職」と「懲戒免職」を知ろう!

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地方公務員は、法律により強い身分保障制度により簡単にクビになることはありません。
しかし、「クビになることが全くない」とは言えないのです。
そこには、「分限免職」と「懲戒免職」という2つのキーワードがあります。

では、それらはどのようなものでしょうか?
今回は、地方公務員でもクビになる制度「分限免職」と「懲戒免職」について、ご紹介します。

「地方公務員がクビにならない」は本当か?

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様々な場で「地方公務員はクビにならない」と言われていますが、本当にクビにならないのでしょうか?
まずは、地方公務員の身分保障について簡単に整理してみます。

地方公務員法第27条を知ろう!

まずは、地方公務員法第27条です。
地方公務員の身分保障に関する根拠条文は、地方公務員法第27条に明記されています。

(分限及び懲戒の基準)
第二十七条 すべて職員の分限及び懲戒については、公正でなければならない。
2 職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、若しくは免職されず、この法律又は条例で定める事由による場合でなければ、その意に反して、休職されず、又、条例で定める事由による場合でなければ、その意に反して降給されることがない。
3 職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、懲戒処分を受けることがない。
(引用:地方公務員法

「この法律で定める事由による場合でなければ」と明記されているように、地方公務員法で定められる正当な理由がなければ、地方公務員がクビになることはありません。
しかし、逆読みをすれば、地方公務員法に基づく正当理由があれば地方公務員でもクビになる可能性があると言えるのです。

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地方公務員のクビは2種類ある!

次は、地方公務員のクビは2種類あることです。
「どのようなものがクビに当てはまるか?」は、以下の2種類を覚えておけば良いでしょう。

  • 分限免職
  • 懲戒免職

地方公務員は、地方公務員法第27条による身分保障により簡単にはクビになりません。
しかし、この2つの免職は地方公務員法の中でも明記されているため、「クビにならない」は絶対ではないという事実をきちんと念頭においておくことが大切なのです。

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分限免職とは?

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2つある免職のうち、ここでは「分限免職」について、ご紹介します。
根拠や内容について、理解を深めてみてください。

地方公務員法第28条を知ろう!

まずは、地方公務員法第28条です。
地方公務員の分限に関する根拠条文は、地方公務員法第28条に明記されています。

(降任、免職、休職等)
第二十八条 職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。
一 人事評価又は勤務の状況を示す事実に照らして、勤務実績がよくない場合
二 心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合
三 前二号に規定する場合のほか、その職に必要な適格性を欠く場合
四 職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
2 職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを休職することができる。
一 心身の故障のため、長期の休養を要する場合
二 刑事事件に関し起訴された場合
3 職員の意に反する降任、免職、休職及び降給の手続及び効果は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、条例で定めなければならない。
4 職員は、第十六条各号(第二号を除く。)のいずれかに該当するに至つたときは、条例に特別の定めがある場合を除くほか、その職を失う。
(引用:地方公務員法

分限には、免職、休職、降任、降級の4つの処分があります。
職員を退職させる分限免職は、そのうちの一つです。
簡単に言えば、無断欠勤や心身的な都合、また、能力不足などを理由に退職させるものです。

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分限免職の事例!

次は、分限免職の事例です。

有名な事例としては、能力不足により分限免職になった大阪市の事例でしょう。
当時は、ニュースやSNSでも大きな話題になりました。

能力不足による分限免職は珍しい事例ですが、人事評価制度が浸透しつつある昨今においては決して他人事ではないことでしょう。
そのため、地方公務員においても、年齢や役職関係は関係なしにクビになる可能性があるということを認識しておきましょう。

www.sankei.com

懲戒免職とは?

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2つある免職のうち、ここでは「懲戒免職」について、ご紹介します。
先ほどご紹介した「分限免職」との違いも意識しながら、理解を深めてみてください。

地方公務員法第29条を知ろう!

まずは、地方公務員法第29条です。
地方公務員の懲戒に関する根拠条文は、地方公務員法第29条に明記されています。

(懲戒)
第二十九条 職員が次の各号の一に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。
一 この法律若しくは第五十七条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合
二 職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
三 全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
2 職員が、任命権者の要請に応じ当該地方公共団体の特別職に属する地方公務員、他の地方公共団体若しくは特定地方独立行政法人の地方公務員、国家公務員又は地方公社(地方住宅供給公社、地方道路公社及び土地開発公社をいう。)その他その業務が地方公共団体若しくは国の事務若しくは事業と密接な関連を有する法人のうち条例で定めるものに使用される者(以下この項において「特別職地方公務員等」という。)となるため退職し、引き続き特別職地方公務員等として在職した後、引き続いて当該退職を前提として職員として採用された場合(一の特別職地方公務員等として在職した後、引き続き一以上の特別職地方公務員等として在職し、引き続いて当該退職を前提として職員として採用された場合を含む。)において、当該退職までの引き続く職員としての在職期間(当該退職前に同様の退職(以下この項において「先の退職」という。)、特別職地方公務員等としての在職及び職員としての採用がある場合には、当該先の退職までの引き続く職員としての在職期間を含む。次項において「要請に応じた退職前の在職期間」という。)中に前項各号のいずれかに該当したときは、これに対し同項に規定する懲戒処分を行うことができる。
3 職員が、第二十八条の四第一項又は第二十八条の五第一項の規定により採用された場合において、定年退職者等となつた日までの引き続く職員としての在職期間(要請に応じた退職前の在職期間を含む。)又はこれらの規定によりかつて採用されて職員として在職していた期間中に第一項各号の一に該当したときは、これに対し同項に規定する懲戒処分を行うことができる。
4 職員の懲戒の手続及び効果は、法律に特別の定がある場合を除く外、条例で定めなければならない。
(引用:地方公務員法

懲戒には、免職、停職、減給、戒告の4つの処分があります。
職員の身分を失わせる懲戒免職は、そのうちの一つです。
簡単に言えば、不祥事や職務上の義務違反などを理由に退職させるものです。

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懲戒免職の事例!

次は、懲戒免職の事例です。
懲戒免職には、以下のような様々な事例があります。

  • 酒気帯び運転
  • 強制わいせつ
  • 盗難・窃盗
  • 横領 など

懲戒免職の事例は、本当に多岐にわたります。
インターネット上に様々な事例が載っていますので、ぜひ一度、参考にご覧ください。

また、当事者のみでなく、管理監督責任として上司も責任を問われる可能性があります。
そのため、当事者個人だけでなく、職場・組織全体の問題になるということを理解しておきましょう。

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まとめ

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今回は、地方公務員でもクビになる制度「分限免職」と「懲戒免職」について、ご紹介しました。

地方公務員は、地方公務員法で守られているため、基本的にクビにならないと考えられています。
しかし、不祥事による懲戒免職だけでなく、無断欠勤や能力不足による分限免職といったクビ扱いになる制度は存在します。
そのため、常に「地方公務員」という肩書きを意識して行動することは、重要だと言えるでしょう。

ただし、よほどのことをしない限り、分限免職や懲戒免職になることはありません。
真面目に働いていれば何も問題はないので、一つの予備知識として、本記事を読んでもらえると良いと思います。

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