令和4年12月5日、地方公務員オンラインサロンにて、エン・ジャパン株式会社の水野美優さんによるオンラインセミナー『事例に学ぶ、失敗しない民間人材採用の実施手順』が開催されました。
地方公務員限定のオンラインサロン「地方公務員オンラインサロン」では、月に3〜5回ほどのペースで、様々なジャンルでご活躍されている方のオンラインセミナーが開催されています。
今回開催されたエン・ジャパン株式会社の水野美優さんによるオンラインセミナーでは、民間人材採用のポイントや現場の受け入れ体制、先進事例など、主に「採用」の分野で勉強になる内容が盛りだくさんの実践的なセミナーでした
では、どのような内容をお話だったのでしょうか?
今回は、地方公務員オンラインサロンのセミナーレポート『事例に学ぶ、失敗しない民間人材採用の実施手順』について、ご紹介します。
自治体や省庁の大事なポジションや社会的な影響が大きいポジションに対する支援!
水野 美優(みずの みゆ)
2015年、エン・ジャパン株式会社に入社。エン転職のコンサルティングセールスとして主に大企業を担当し、チームリーダー・グループマネージャーを経験。2021年より全社横断型「ソーシャルインパクト採用プロジェクト」専任のプロジェクトリーダーとして30以上の自治体採用支援を行っている。
しかし、ほとんどの自治体においては民間人材採用の経験が少なく、採用戦略に苦戦している自治体も多いのではないでしょうか?
民間人材採用のポイントや現場の受け入れ体制、先進事例など、これからの自治体人事に必要な視点と実践術が盛りだくさんのわかりやすいお話でした。
私も一人の自治体職員として、民間人材の在り方を考えることができた良い時間となりました。
<セミナーの流れ>
・民間人材公募の増加について
・具体的な公募ケース
・他自治体における採用事例
・公募の注意点
水野さんは、エン・ジャパン株式会社で「ソーシャルインパクト採用プロジェクト」のプロジェクトリーダーを務めており、自治体や省庁の大事なポジションや社会的な影響が大きいポジションに対する支援などを行っています。
元々、水野さんの父親が国家公務員ということもあり、「公務員の働き方」を肌で感じていたこともあったそうです。
そもそもエン・ジャパン株式会社には、「誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする」というパーパスがあります。
その中で水野さんは、現代の自治体が担っている社会的な役割は大きいと感じていることもあり、同分野への関心も高く持たれていました。
民間人材公募の増加!
まずは、民間人材公募の増加についてです。
本セミナーにおける民間人材公募とは、「民間企業や他団体などを経験した人材を、広く一般から募り採用すること」と定義しています。
この定義の中で、エン・ジャパン株式会社において把握している定量値は、この4年間で約4倍に増えているそうです。
現時点も多くの相談があるとのことで、自治体ではコロナ禍という要件は関係なく「人が足りていない」という状態にあると考えられる、とのことでした。
その一方で、自治体以外の観点として「主要都市の有効求人倍率」を見てみると、コロナ禍で落ち込みこそしましたが、近年は上昇している傾向にあります。
つまり、基本的には、民間企業も「人がほしい」という状態になっていることがわかります。
このことから、今後の採用において、自治体もより厳しい状態になっていくのではないかと想像できます。
具体的な公募ケース!
次は、具体的な公募ケースです。
自治体における主な公募理由は、以下の2つのパターンが多いそうです。
- 自治体HPで募集をかけても、応募が集まらない。
- 新たに採用する職種のため、既存の採用方法では難しい。
一般職員や副業人材、また、任期付職員の公募など、自治体の事情により公募内容は多岐にわたります。
その中でも、専門職の人材は採用難度が高いそうです。複数の求人情報サービスやWEB広告などを活用し、広く求職者に求人を届ける情報発信の強化などが重要となるとのことでした。
また、札幌市や兵庫県、京都市などの採用事例の紹介もありました。
水野さんの感覚としては、年収を下げて自治体に入る人も多く、ミッションに対して強い志を持っている人も多い印象だそうです。
全国各地で様々な事例が生まれ続けているため、まずは私も一度、どのような募集が行われているのかを見てみたいと思います。
民間人材採用の公募における3つの注意点!
最後に、民間人材採用の公募における注意点です。
公募実施時の注意点は、以下の3つとのお話でした。
- 差別化できるメッセージの発信(何を伝えるか)
- 応募者対応の体制構築
- 早期離職を防ぐ、入庁後の受け入れ
それぞれ具体的なポイントや実践方法が述べられていましたが、詳しくは、地方公務員オンラインサロン内でのアーカイブ動画をご覧ください。
私が感じた重要ワードとしては、「正直・詳細な情報発信」「迅速な応募者対応」「見極めと魅力づけ」「受入体制」がありました。
特に、情報発信の不足は私も強く感じており、どのような仕事を任せたいのか、また、どのようなことができるのかなどの情報は、ほとんどの自治体で足りていない現状だと考えています。
自治体と民間企業の風土の違いによるミスマッチなどもありますが、事前の情報発信がきちんと出来ていれば起きない問題でしょう。
本セミナーの肝でもある民間人材採用の公募における注意点は、多くの自治体の「採用」における課題を解決する大切なものだと感じました。
まとめ
今回は、地方公務員オンラインサロンのセミナーレポート『事例に学ぶ、失敗しない民間人材採用の実施手順』について、ご紹介しました。
セミナー後の質疑応答においても重要なエッセンスが多く飛び交い、非常に満足度の高いセミナーだったのではないでしょうか。
内容やポイントもわかりやすくまとめられていたため、多くの人に視聴してもらいたいセミナーでした。
また、日常業務に活きる実務的なセミナーや公務員同士が交流し本音を語る場、そして、民間企業の方との交流・学びもあるため、リアルタイムでのオンラインセミナーへの参加は有意義な時間となるでしょう。
更に、200を超える魅力的なセミナーアーカイブ動画も見放題であるため、今から新規参加であったとしても良質なインプットに繋がることは間違いありません。
実務に活かせる知識や情報が盛りだくさんの地方公務員オンラインサロンを、ぜひ一緒に使い倒していきましょう。